大島紬が〝里帰り〟 30年前に名古屋で販売、再び織元へ 奄美市
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「母が大切にしていた大島紬を奄美の職人さんの元に里帰りさせたい」。そんな持ち主の願いが込められた大島紬がこのほど、鹿児島県奄美市名瀬の織元「原絹織物 仁左エ門工房」(原正仁代表取締役)に届いた。この大島紬は約30年前に名古屋市の百貨店で販売されたもので、原さんは「長い間愛され、戻ってきた。改めて大島紬には魂が宿っていると感じる」と目を細めた。原さんによると、この大島紬は約30年前に製造。着物にした時に立体感が出るようにと、色や柄にこだわった9マルキの反物。着物に仕立て長年愛用された後、購入者の娘に受け継がれていた。
里帰りのきっかけは今年6月、30年前と同じ百貨店で開かれた催しに、原絹織物が出展したこと。反物の製造者印と同じ「仁左エ門工房」と記されたのれんを見た持ち主が、原さんに声を掛けた。母から着物を受け継いだ女性は足を悪くして着物を着られなくなり、「どのように使ってもらっても構わない」と里帰りを提案したという。
着物の状態で原さんの元に届けられた大島紬は、その後「洗い張り」と呼ばれる再生工程を経て、製造時と変わらぬ反物に戻された。原さんは「トートバッグなどにリメークして、送り主の女性に届けたい」と笑顔を見せた。
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