お茶離れの若者を救え 鹿児島女子短大で開かれた異色のワークショップ「お茶大學」に密着
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鹿児島茶の魅力を若い世代につなぐため、9月16日、鹿児島市の鹿児島女子短期大学で「鹿児島お茶大學」が開催された。「未来へ届ける」をテーマに、学生や茶業界の関係者ら約60人が集まり、意見交換や伝統文化体験を通じて鹿児島茶への理解を深めた。このイベントは、鹿児島茶の文化や可能性を学ぶワークショップとして毎年この時期に開催されている。お茶結びプロジェクトが主催し、飲む人を育てることを大切にしながら、茶の魅力を広げていく人材の育成を目指している。
当日は、茶の同好会に所属する大学生らが登壇し、若い世代への伝え方について意見を交わした。ある学生は自身の考えをこう語った。
「急須で入れてみて『このお茶飲んでみて』というところから始める。テーブルを囲んで一緒にお茶を楽しむことを本当に知ってほしい」
難しい知識や作法からではなく、まず一杯を手渡すことから始める。そんなシンプルなアプローチが、若い世代の共感を呼ぶ入り口になると参加者たちは考えている。
意見交換の後には、「茶歌舞伎」と呼ばれる伝統文化の体験ワークショップが行われた。茶の香りや味わい、喉ごしなどの特徴を手がかりに、品種を当てるというものだ。参加者は5種類の茶を飲み比べながら、五感をフルに使って品種ごとの違いを探っていった。
伎は奥深い体験だった。それでも、飲み比べを重ねるうちに参加者の表情は真剣になり、学びが深まっていく様子が見られた。
ある参加者はこう振り返った。
「茶歌舞伎は難しい。お茶を若い世代につないでいかないといけないと思った。学生さんや茶業界の方の話を聞いて、勉強になると思って参加した」
また、別の参加者は若い世代の姿勢に刺激を受けたと語った。
「若い子がお茶を飲まないようになってきていると聞いたのが驚き。若い子がお茶の普及に一生懸命になっているのを知って、まだまだお茶の未来は明るいと思った。今度からお茶を買いに行った時には品種をよく見て買ってみようかな」
お茶結びプロジェクトの徳永睦子理事長は、イベントを締めくくるにあたって参加者にこう呼びかけた。
「どんなにおいしいお茶を作っても、飲む人がいなければなかなか難しい。ぜひ皆さんの家庭でも飲む人を育ててほしい」
生産者がどれだけ丹精込めて茶を作っても、それを受け取る人がいなければ文化は続かない。鹿児島茶の未来を支えるのは、茶畑だけでなく、家庭のテーブルであるという言葉は重く響く。
鹿児島茶の産地として知られるこの地域で、若い世代が自ら学び、仲間や家族へ伝えていこうとする動きは確実に生まれている。毎年続くこのイベントが、その輪を少しずつ広げていくための場となっている。