徳之島町立図書館の指定管理20周年 本と音楽の魅力、体験通じて再発見 清水恵子さんが記念講演 鹿児島県
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【鹿児島県・徳之島】徳之島町立図書館(里光和恵館長)の指定管理者制度導入20周年を記念した講演会が13日、同町生涯学習ホール(同館2階)で開かれた。関西生まれの沖永良部島二世で「島のエッセイスト・音楽療法士」として活躍する清水恵子さん(知名町)が「本と音楽でつなぐ楽しい読書の世界」をテーマに講演。読書と音楽を組み合わせた体験型ワークショップを通じ、幅広い世代が本に親しむ楽しさを共有した。同講演会は、同図書館恒例の「敬老の日・読書のすすめ週間」(11~23日)に合わせて開催。中高年層を中心に約90人が参加した。
同図書館は、町の指定管理者として図書館友の会が2006年から管理運営契約を更新して担い今年で20周年を迎えた。「多読賞」表彰など独自取り組みも多く、14年度「子ども読書の日記念・子どもの読書推進フォーラム」(文部科学省など主催)では「優秀実践図書館」部門で文科大臣表彰にも輝いた。
記念講演は同節目を記念するとともに、読書と音楽を組み合わせた体験を通じて、本に親しむ意義をさらに広く伝えようと企画。絵本や紙芝居、朗読劇などに取り組む朗読サークル「いきゅんDo」(向井久貴代表)メンバーらの日本昔話を題材にした朗読で開会した。
あいさつで里光館長と福宏人教育長は、移動図書館や読み聞かせボランティアなど、同館を拠点とした活動が学校教育や地域で果たしてきた役割を振り返った。その上で「子どもから高齢者まで幅広い世代に読書の楽しさを伝えていきたい」と、今後の活動への思いを語った。
沖永良部島出身の夫との結婚を機に同島との縁を深めた清水さんは記念講演で、集落に伝わる昔話や方言(島口)を取り入れた絵本・紙芝居を創作。QRコードを活用した方言音声の伝承や、高齢者を対象とした回想法教室など、多彩な活動にも取り組んでいることを紹介。地域文化に根差した創作活動や、五感を使って本と音楽を楽しむことの意義をいきいきと解説した。
自身の介護経験をきっかけに、60歳を前に音楽療法士の資格を取得した経緯にも触れ、「物語や音楽を五感で楽しむことは、心身を動かし、想像力を刺激する」と説明。絵や音楽、声を使って楽しむ読書の可能性を語った。
後半は体験型ワークショップ。「子ども図書館ボランティアTTクラブ」の児童生徒らも参加し、正しい呼吸法や発声法を実践した。参加者はカラフルなスカーフを手にリズムに合わせて体を動かし、「手のひらを太陽に」「虹」などを全員で合唱。世代を超えて会場が一体となり、読書と音楽を組み合わせた豊かな時間を楽しんだ。
最後に清水さんは「音楽と読書で心豊かな〝高貴幸歳者〟(こうきこうれいしゃ)に」と呼び掛け、参加者にエールを送った。
70代男性の参加者は「若い頃から本は好きだが、ピンクのスカーフを手にリズムに合わせて体を動かすのは初めて。気恥ずかしさの殻を破ると心が晴れ晴れした」と笑顔で話した。
「敬老の日・読書のすすめ」展示の問い合わせは同館、電話0997・82・1239へ。