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共同偏視など重症「より急がれる」 救急隊の症状判断方法説明 瀬戸内町で脳卒中研修会 鹿児島県
政治 奄美新聞 👁 4

共同偏視など重症「より急がれる」 救急隊の症状判断方法説明 瀬戸内町で脳卒中研修会 鹿児島県

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 一般社団法人日本セルフケア推進協議会と地域包括連携協定を結ぶなど「自分の健康は自分で守る」「健康で長生きする」取り組みを実践している瀬戸内町は28日、専門家を招いての脳卒中研修会をきゅら島交流館で開いた。三つの病気(脳梗塞(こうそく)、脳出血、くも膜下出血)の総称である脳卒中は「寝たきりになる最大の原因」とされ、共同偏視(病的な視線移動のこと=「目の状態から」あり→陽性)など重症脳卒中の場合、救急隊による処置・搬送や治療が「より急がれる」ことが強調された。

 同町地域医療連携推進法人アンマの主催。町保健福祉課の信島浩司課長によると、後遺症の軽度化を図るためにも迅速・適正な対応が求められる大島地区消防組合瀬戸内分署救急隊からの要望もあり、脳卒中をテーマにした研修会を開催することになった。セルフケア推進協理事でアンマのアドバイザーでもある細谷辰之氏(福岡県メディカルセンター医療福祉研究機構主席研究員)の協力で、筑波大学医学医療系脳神経外科教授の松丸祐司氏=医学博士(筑波大)=が講師を務めた。

 役場や消防職員、福祉関係事業所や社会福祉協議会職員、一般の約70人が受講した研修会では細谷氏が座長となり、まず松丸氏が講話。この中では脳卒中の一番の危険因子は高血圧として「生活習慣を変えることは、なかなかうまくいかない。しっかりと医療機関を受診し薬を飲んでの予防」を一つ目のメッセージとし、二つ目は心臓内に血栓ができて脳に流れ込む危険性から「心房細動(不整脈)に注意するためにも病院での心電図検査」を挙げた。

 脳卒中のうち、脳梗塞が最多だが、①血管の老化によるアテローム血栓症とラクナ梗塞②不整脈による心原性脳塞栓症の二つのパターンがあることを説明。治療法では▽アルテプラーゼ点滴静注療法(血栓を溶かす)=発症から4・5時間以内▽カテーテルによる血栓回収療法(ネットのような物で血栓をかき出す方法で、医師の技術が必要)――があり、どちらの治療も「早いほど効果が高い」とした。

 こうした治療を施すためにも症状の判断が欠かせない。「片側の顔のまひ」「片方の腕のまひ」「言葉の障がい(ろれつが回らない)」などの症状以上に、より対応(処置・搬送)が急がれる重症脳卒中としたのが「共同偏視」のほかに「失語(左前頭葉・左側頭葉の症状=「これ何ですか」の質問に答えられない→陽性)」「無視(右側頂葉の症状=「指は何本ありますか」の質問に異なる本数→陽性)」があり、この症状を救急隊が見分ける方法を説明した。

 重症化を防ぐためにも健康への関心を高めることがポイントだが、松丸氏は茨城県で進めている小学校での啓発指導(プロジェクト)を報告。授業にすると養護教諭の負担を伴うことから知識につながるグッズを準備したりビデオで学べる方法を採用しており、「児童には学んだことを家庭で話すようアドバイスしている。子どもが話せば保護者、さらに祖父母も耳を傾けて関心を持つようになる」と語り、子どもたちによる効果を述べた。

 参加した保健師から町の現状の説明があり、脳卒中から介護につながっていることや健康診断受診率の低さが報告された。

 講話後は救急隊が脳卒中の搬送事例を説明し、迅速で適切な対応に向けて専門家である松丸氏のアドバイスを受けた。