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鹿児島県 瀬戸内町で民俗芸能イベント 諸鈍シバヤ、模擬闘牛など一挙披露 伝統文化が600人を魅了
イベント 奄美新聞

鹿児島県 瀬戸内町で民俗芸能イベント 諸鈍シバヤ、模擬闘牛など一挙披露 伝統文化が600人を魅了

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 瀬戸内町の集落で継承される多彩な民俗芸能を披露する「瀬戸内豊年祭~シマじまの饗宴~」(町教育委員会主催)が3日、同町の清水公園総合体育館であった。「諸鈍シバヤ」(国の重要無形民俗文化財)や「油井の豊年踊り」(県の無形民俗文化財)、模擬闘牛と称される「清水の牛のとぅれ」など、町内11団体・集落による19演目が屋内会場を華やかに彩った。

 町制施行70周年記念事業の一環。郷土愛を育む地域の拠り所とする伝統芸能を通して、住民に充足感や生きがいを与えて、健全な社会を作りあげることが目的。この日は、同体育館2階席も埋まり、600人余り(主催者発表)が来場した。

 諸鈍シバヤの山高帽をかぶった「サンバト」の口上で幕開け。午前は「相撲格闘系」の部があり、振り出しや相撲甚句、わんぱく相撲の取組などが続いた後、「町内でもあまり知られていない」(担当者)という清水集落(151世帯226人)の「牛のとぅれ」が催された。

 寛文12(1672)年、与人(島役人)が就任の際、余興で演じたのが最初とされる、闘牛を模した豊年祭の演目。白熱した勝負は一歩も引かず、同集落出身の鎌田愛人町長が「引き分け」を宣言。「来年、清水の豊年祭で勝負をつけるので皆さん、ぜひお越しを」と笑顔で呼びかけた。

 午後の前段は「阿木名の棒踊り」で始まり、「網野子のアンドンデー」、「油井の豊年踊り」、「諸鈍シバヤ」と町、県、国指定の無形民俗文化財が一堂に会した。

 後段は「瀬戸内町では楽しむとともに先祖や神々への献上、奉納の踊りとして残っていると見られる」と紹介された「八月踊り」の部があり、奄美北部の形式に近いという「嘉鉄の八月踊り」を披露。続いて、保存団体らが「ぬやまくじょ」、「諸鈍長浜」、「おぼこれ」などを踊り、最後は来場者全員による「六調」で盛大に幕を閉じた。

 奄美市名瀬の80歳代女性は「油井や諸鈍の踊りは見てきたが、新たな伝統芸能に触れた貴重な催し。今後、未参加だった団体・集落の芸能も観賞できれば」。家族の出演を見守った同町古仁屋の茂隆一郎さん(51)は「出身集落では人口減で催し全てがなくなり、大事な取り組みだと思った。集落ごとの共通点や違いを知り、初めて見た諸鈍シバヤは現地でも観賞したいと思った」と話した。

 企画、演出などを務めた同町立図書館・郷土館の町健次郎館長(56)は「奄美の芸能と言えば八月踊り、シマ唄で知られるが、特に50を超える瀬戸内町の集落では、注目されなくても粛々と続く伝統芸能がたくさんあり、一堂に集めることで楽しめると考えた。シマジマ(集落ごと)で大事にされている生活や文化があることを知っていただく機会になれば」と願いを込めた。

    ◇

 瀬戸内豊年祭の参加団体・集落は次の通り。(順不同)

 ▽清水集落▽芝集落▽諸鈍シバヤ保存会▽油井豊年踊り保存会▽嘉鉄芸能保存会▽網野子アンドンデー保存会▽阿木名棒踊り保存会▽古仁屋童子八月踊り研究会▽古仁屋八月踊り芸能保存会▽古仁屋青年団▽瀬戸内少年相撲クラブ

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