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「十五夜の日」に「油井の豊年踊り」 ユーモラスな野外劇披露 鹿児島県瀬戸内町
イベント 奄美新聞 👁 1

「十五夜の日」に「油井の豊年踊り」 ユーモラスな野外劇披露 鹿児島県瀬戸内町

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 紙で作った仮面をつけ稲作の様子をコミカルに表現する「油井の豊年踊り」と敬老会が25日、鹿児島県瀬戸内町油井集落であった。会場となった公民館には、風刺やユーモアにあふれた伝統芸能を一目見ようと町内外から大勢の人が訪れた。会場は、次々と繰り広げられるユーモラスな野外劇に独特の熱気に包まれ、笑顔と笑い声があふれた。

 油井の豊年踊りは、旧暦8月15日の「十五夜の日」に毎年行われる行事で、県の無形民俗文化財に指定されている。沖縄や奄美の古い形態を残しており、記録はないが約400年前から伝承されてきたとされている。

 踊りは、微笑をたたえた表情の紙面と異形の「シシ」(イノシシ)が登場するダイナミックな「綱切り」で始まる。力士や住民が約30㍍の綱を引き合うと、鎌を手にしたシシが登場し切断、この動作をリズミカルに繰り返し、稲穂の再生力と豊作への願いを表現していった。

 その後は、稲刈り~稲摺(す)り(脱穀)~米つき(精米)~力飯(ちからめし)と、収穫までの一連の流れを体そのものや土俵を使ってリズミカルに繰り広げた。

 異彩を放つ無言劇「ヒギフッシュ」(土俵見舞い)が始まる。白髭(ひげ)の観音翁(かんのんおう)と翁(おきな)をからかう長鎌持ちが登場し愉快に絡み合う。観客は、滑稽(こっけい)な演技に引き付けられるようにじっと見入り、やがて温かい笑い声が響いた。

 盲目の座頭を描いた「ガットドン」などユニークな演目の後、集落総出の「打ち上げ」。焼酎びん(スヘェガムェ)を担いだ力士が土俵に上がり、やがて八月踊りが始まり祭りは終わりを告げた。

 敬老席で見守った同集落の秀岡アサ子さん(97)は「祭りは最高。ここで生まれ、小さい時から見ている。ずっと続いてほしい」と笑顔だった。

 法島邦夫区長は「踊りは、先人が守り伝えてきた伝統。地域の宝として、これからも残していきたい」と話した。