国検討情報収集し共有 米国産生鮮バレイショ輸入解禁 戦争遺跡 有益適切教材として学習 鹿児島県議会一般質問
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鹿児島県議会9月定例会は25日、引き続き一般質問があり、自民党の内田一樹議員=薩摩川内市区=、無所属の橋口住眞議員=出水市区=、県民連合の上山貞茂議員=鹿児島市・鹿児島郡区=、自民党の瀬戸口三郎議員=曽於市区=が登壇した。奄美群島では徳之島と沖永良部島でバレイショ生産が盛んで基幹作物となっているが、輸入解禁された場合、深刻な影響が懸念される米国産一般流通用生鮮バレイショについて国の検討状況の情報収集に努め共有するなど「適切に対応する」との答弁があった。米国産生鮮バレイショの輸入解禁問題は、橋口議員と上山議員が取り上げた。
大平晃久・農政部長は答弁で経緯を説明。2020年3月に米国から輸入解禁要請があり「国は対応を検討している」とし、他国から植物の輸入解禁要請があった場合は「国において国際植物防疫条約等を踏まえ国内農業に被害を及ぼす恐れのある病害虫の特定や、病害虫ごとに侵入を防ぐための管理が可能かなど科学的な検討を行うこととなっている」と説明。7月7日の参議院農林水産委員会で国内農業に被害を及ぼす恐れのある病害虫の特定を追えつつあることが明らかになったことから、3日後の10日には知事が農林水産省を訪問し「米国との協議にあたっては国内未発生の病害虫が、国内に侵入されないことが科学的に実証されない限り断固たる姿勢で応じないこと」「手続きの仕組みや検討状況を生産者に丁寧に説明すること」を強く要望したと報告した。
要望を受けて国は今月3日に鹿児島市で主要産地説明会を開催。その内容、参加した農業団体との意見交換、県の受け止めについての質問があった。大平部長の答弁によると、国からは▽植物検疫の国際ルールにおいて病害虫侵入防止のための処置を講じるにあたっては科学的な原則に基づく▽国内外で恣意(しい)的・不当な差別をしない▽病害虫リスト評価の結果、国内農業に被害を及ぼす恐れがあり、米国とリスク管理措置の協議を行う必要があるとして病害虫21種を特定した▽今後は科学的にリスクをゼロにする検疫措置を米国が実施できるか協議していく――ことなどが説明され、参加者からは「病害虫侵入不安を払しょくする取り組みの必要性」「輸入解禁されるのではないか不安」「病害虫が侵入してきた場合に備えて農薬の開発や適用拡大が進められているのか」などの意見が出されたとした。
大平部長は「現場に対して正しい情報の提供や丁寧な説明による周知が必要と受け止めた」との県の見解を示し、「引き続き国の検討状況について情報収集に努め、その内容を主要4道県と情報共有するとともに県内の農業団体や生産者の意見をうかがいながら適切に対応していく」と述べた。
再質問で知事に対し「生鮮食品は病害虫のまん延防止対策が非常に難しいのではないか。国内でのリスク管理について国に申し入れる考えは」があり、塩田康一知事は「国は21種の病害虫を特定し、その病害虫が入ってこない処置が可能かどうか検討している。この措置が取られないなら断固反対を要請している。今後もその考えを要請したい」と答弁した。
戦争遺跡や戦争遺産を活用した平和教育推進に関する質問があり、地頭所恵教育長が答弁した。県内には特攻基地跡や掩体壕(えんたいごう)などの戦争遺跡をはじめ戦争体験者の証言、地域の資料館等が所蔵する遺品や写真などが残され、「県内小中学校において、こうした戦争遺跡等を活用した平和に関する教育が行われている」とした上で、地頭所教育長は「身近な地域の歴史的な特徴を用いて児童生徒が多面的・多角的に考察ができるよう、市町村や歴史博物館等がそれぞれの専門性を発揮して収集整理したものを有益適切な教材として学習が行われており、県教委としてそのような好事例が県内に波及するよう情報提供していきたい」と述べた。
土日を挟み、28日も一般質問がある。