国内最多20頭のコアラ飼育 鹿児島・平川動物公園で小6が一日園長「将来の夢に飼育員を候補に入れる」
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鹿児島市の平川動物公園で9月22日、近くの平川小学校6年生・篠原健心さんが一日園長に任命され、コアラへの給餌やキリンとのふれあいを通じて飼育の現場を体験した。「飼育員さんが毎日いろんな準備をして、僕たちに動物を見せてくれているのがすごくてびっくりした」——その言葉には、動物園の舞台裏を初めて覗いた少年の驚きと感動がにじんでいた。9月22日、鹿児島市は好天に恵まれた。平川動物公園の園内は家族連れを中心ににぎわい、子どもたちから「たのしい」「好きな動物はおさる」「コアラ」といった声があちこちから聞こえた。
一方で、この日は鹿児島市の最高気温が4日連続で30℃を超えた。動物たちも木陰で休むなど、暑さをしのぎながら過ごす姿が見られた。
動物公園では毎年この時期、近くの小学校の児童を一日園長に任命するイベントが行われている。今年選ばれたのは平川小学校6年生の篠原健心さんだ。
任命を受けた篠原さんは「園長が務まるか心配だけどとても楽しみ。動物はどんな一日を送っているかを学びたい」と話し、期待と緊張が入り交じった表情を見せた。
一日園長として最初に挑んだのは、コアラの世話だ。平川動物公園のコアラは現在20頭が飼育されており、国内の動物園で最も多い頭数を誇る。
篠原さんはコアラの主食であるユーカリをペースト状にしたものを与えようとしたが、なかなか飲んでくれない。何度も口元に運び、ようやく飲み込んでもらえたものの、思うようにいかない場面が続いた。普段は当たり前に見ている「動物の食事」が、実はこれほど手間と忍耐を要するものだと、篠原さんは身をもって実感した。
続いて訪れたのはキリン舎だ。目の前に現れたのは、6月に宮崎からやってきたメスのキリン「ヒマリ」。まだ若く、これから大人へと成長していく途中だという。
飼育員は篠原さんにこう語りかけた。「野生のキリンは木の枝や葉っぱを食べる。まだ大人になるまでしばらくかかるけど、一日園長もいつまでも成長を見守ってもらえればと思います」。ヒマリの大きな目を前に、篠原さんは静かに聞き入っていた。
一日を通して、篠原さんは動物の食べ物や習性、飼育員の日々の仕事を間近で学んだ。普段とは違う目線で動物とふれあった経験は、連休の忘れられない思い出になったようだ。
体験を終えた篠原さんはこう振り返った。「動物のいろんな様子が見られてとても良い時間になった。(将来の夢に飼育員を)候補として入れておく」。
飼育員が毎日積み重ねる地道な準備と愛情があってこそ、私たちは動物と向き合える。篠原さんが平川動物公園で過ごした一日は、その事実を鮮やかに教えてくれた。