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地域エコノミスト・藻谷氏 鹿児島県奄美市で講演 山と海があり川もある世界視点「ありがたい島」 インバウンド需要取り込み「ガイド付き講習で成長」
観光・グルメ 奄美新聞 👁 1

地域エコノミスト・藻谷氏 鹿児島県奄美市で講演 山と海があり川もある世界視点「ありがたい島」 インバウンド需要取り込み「ガイド付き講習で成長」

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 世界自然遺産登録5周年記念事業として地域エコノミスト・藻谷(もたに)浩介氏(62)による講演会が15日夜、鹿児島県奄美市名瀬のアマホームPLAZAマチナカホールであった。緑の山、青い海、さらに樹木によって腐葉土が豊富なため山から流れ出す濁りのない清らかな川がある奄美大島の景色は「世界的にはあり得ない」と絶賛し、「当たり前ではなくありがたい。何がありがたいのか世界の目を持って感じてほしい」と呼びかけた。

 奄美市中心市街地活性化協議会(事務局・奄美大島商工会議所)主催で、奄美市共催。商店街からの要望もあり藻谷氏の講演が実現。「本当の豊かさとは何か」「暮らしの豊かさと島の生存戦略」をテーマにした。

 日本総合研究所調査部主席研究員で、日本政策投資銀行地域企画部特任顧問(非常勤)を務める藻谷氏。『デフレの正体』『里山資本主義』などの著書で知られるが、国内ほとんどの都市や市町村を訪れ地域づくり、まちづくりのアドバイザーとして活躍している。実際に現地を訪れた経験から海外の事情にも精通しており、講演ではまず奄美大島の自然について触れ「豊かな自然とコンパクトに人が暮らす島」と紹介。奄美市の人口密度(1平方㌔㍍当たりの人数)については「590人前後だが、世界の国々と比較するとベトナムやオランダと同じ水準で、決して低くない。むしろ高い」とする一方、少子高齢化や若い世代の流出で人口減少が進む中での在り方として①「バケツの穴」から漏れる需要②女性の潜在需要③若者の潜在需要④都会で生まれ育ち、地方を知らない若者の潜在需要⑤訪日外国人客(インバウンド)の潜在需要――の取り込みを提唱。

 このうち「バケツの穴」から漏れる需要は、地場産品でも工業製品などは島外から購入していることから、結果的に売上が島外に流れているとして「地元での調達により循環で賄う『地消地産』を。農業なら肥料や飼料を地元での循環で、漁業は必要な資材を地元のもので。観光客には地元産飲食物の提供を徹底してほしい」。インバウンドについては「高単価で日本愛の強いリピーター層がどんどん地方を回っている。地方の自然の多様な豊かさが知られており、特に欧米人などは長期滞在している」ことから、こうした層の取り込みでは「宿泊・飲食に加え家庭でのガイド付き講習で成長を。奄美なら大島紬を織る、鶏飯づくりといった地域の文化体験が支持される。世界のどこにもない自然や文化で人生を楽しくできる」と語った。