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奄美群島『徳之島』| 奇岩、断崖が続く絶景の海岸を歩く
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奄美群島『徳之島』| 奇岩、断崖が続く絶景の海岸を歩く

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奄美大島から南へ約90㎞。徳之島の外周部を形成する地質は、琉球石灰岩の名もある隆起サンゴ礁。島南部・伊仙町阿権地区は、この石灰岩の美しい石垣で知られる里だ。阿権のガジュマルは、その石垣を見下ろす場所にかれこれ300年も根を張っている。

琉球石灰岩は、島のいたるところで絶景を生み出している。島西部の天城町には犬の門蓋と呼ばれる断崖がある。波や風雨が長い時間をかけて浸食し、アーチ形やきのこ形の磯をつくった。

もうひとつ特筆すべき風景が島北部のムシロ瀬だ。一帯は隆起花崗岩帯で、亀裂の入った岩が転がる。浸食の受け方が石灰岩と異なり、彫刻的な端正さがある。

耕作のできる土壌が少ない徳之島は、かつては飢えに悩まされた。それを助けた植物が瘦せ地で育つソテツである。島北部・金見崎のソテツトンネルは、そんな記憶を今に伝える証言者でもある。

徳之島の起伏に富んだ地形は海中へと続き、海の幸を生む“ゆりかご”にもなっている。魚介類に恵まれ、名物のカノコイセエビは素潜り漁で捕獲される。南方に棲むイセエビの仲間で、弾力あふれる食感で、甘く風味も豊かだ。

取材・文/鹿熊 勤 撮影/浜田 太
※『サライ』2026年7月号より転載

奄美大島から南へ約90㎞。徳之島の外周部を形成する地質は、琉球石灰岩の名もある隆起サンゴ礁。島南部・伊仙町阿権地区は、この石灰岩の美しい石垣で知られる里だ。阿権のガジュマルは、その石垣を見下ろす場所にかれこれ300年も根を張っている。

琉球石灰岩は、島のいたるところで絶景を生み出している。島西部の天城町には犬の門蓋と呼ばれる断崖がある。波や風雨が長い時間をかけて浸食し、アーチ形やきのこ形の磯をつくった。

もうひとつ特筆すべき風景が島北部のムシロ瀬だ。一帯は隆起花崗岩帯で、亀裂の入った岩が転がる。浸食の受け方が石灰岩と異なり、彫刻的な端正さがある。

耕作のできる土壌が少ない徳之島は、かつては飢えに悩まされた。それを助けた植物が瘦せ地で育つソテツである。島北部・金見崎のソテツトンネルは、そんな記憶を今に伝える証言者でもある。

徳之島の起伏に富んだ地形は海中へと続き、海の幸を生む“ゆりかご”にもなっている。魚介類に恵まれ、名物のカノコイセエビは素潜り漁で捕獲される。南方に棲むイセエビの仲間で、弾力あふれる食感で、甘く風味も豊かだ。

取材・文/鹿熊 勤 撮影/浜田 太
※『サライ』2026年7月号より転載