鹿児島県 笠利3~4割「ロール現象」 サトウキビ 梅雨明け以降降雨不足で 散水できないほ場 給水ポンプ貸し出し 大島本島生産対策本部総会
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大島本島サトウキビ生産対策本部(本部長・安田壮平奄美市長)の2026年度総会が29日、奄美市名瀬のアマホームPLAZA(市民交流センター)であった。25年度活動実績・収支決算、26年度事業計画及び活動計画・収支予算などの議案を承認。奄美地方では梅雨明け以降、降雨がほとんどない状況が続いているが、大型製糖工場がありサトウキビ農業が盛んな笠利町では散水施設がないほ場を中心に「ロール現象」(水分の蒸発を抑えるため葉が内側に巻かれる)が3~4割で発生していることが報告された。島内の5市町村や県大島支庁、JAあまみ大島事業本部、富国製糖奄美事業所などの関係機関担当者が出席。安田本部長あいさつ後、議事に入った。
承認された事業計画のうち重点推進事項では、▽作付面積の維持・拡大(農地中間管理事業の活用)・栽培体系バランスの推進▽地力の増進(堆肥(たいひ)投入・土壌改良資材投入)▽化学肥料低減に向けた取り組み▽優良種苗(株出し有望品種)の普及推進▽栽培管理対策(適期植え付け・基本技術の励行・欠株対策の推進)▽病害虫防除対策(メイチュウ・チンチバック・ハリガネムシ・野ソ(ネズミ)・アオドウガネ・黒穂病防除等)――など掲げている。
サトウキビは他の作物に比べ気象条件への耐久性は勝るが、事務局が降雨状況と影響を報告。笠利町にある奄美空港設置の雨量計では6月の梅雨時期は663㍉を記録したが、今月はわずか9・5㍉。ほとんど雨が降っていない状況にあり、ロール現象が出ている。立ち枯れまでには至っておらず、茎や葉の一部が茶褐色になっているのは台風6号時の塩害という。
農業用水を確保するため同町には須野ダム(有効貯水量95㌧)があるが、現在の貯水割合は約80%とまだ問題ない。散水施設(スプリンクラー)が設置さている東海岸側は活用することで降雨不足に対処している。これに対し同施設がない西側(赤木名、喜瀬、屋仁、佐仁方面)については給水ポンプの貸し出し(安価)で対応する。農事組合法人奄美市サトウキビ受託組合が2台所有しており、川沿いにほ場がある生産農家に同ポンプの利用を呼び掛けている。
事務局は「渇水対策本部を設置するかは今後話し合い検討していきたい」とした。設置される場合、40日以上降雨がなかった2013年以来となる。笠利町に次いで面積が多い龍郷町の竹田泰典町長(副本部長)も閉会あいさつで降雨不足について触れ、「雨が少なくサトウキビの生育で不安な状況。台風13号がまとまった雨をもたらすことを期待したいが、龍郷町としても現在の降雨不足への対応としてタンク車などいろんな角度から善後策を講じたい」と述べた。