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フワガネク遺跡案内書完成 発掘調査報告書を分かりやすく 奄美博物館
総合 南海日日新聞 👁 1

フワガネク遺跡案内書完成 発掘調査報告書を分かりやすく 奄美博物館

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 鹿児島県奄美市名瀬の小湊フワガネク遺跡について学べるガイドブックが3月末、完成した。今年は遺跡発見から30年、出土品の国重要文化財指定から10年の節目。制作した奄美博物館の照屋真澄学芸員は、「難解になりがちな発掘調査報告書を分かりやすく伝えることで、遺跡の重要さや理解を広げたい」と話している。

 小湊フワガネク遺跡は、弥生時代平行期~中世にかけて断続的に営まれた複合遺跡。奄美看護福祉専門学校施設拡張事業に伴って発掘調査を実施し、1996年に発見された。2010年には遺跡1万2621平方メートルが国史跡に、16年には出土品1898点が国重要文化財に指定されている。

 ガイドブックは小学校高学年以上が対象。写真やイラストを多用し、漢字にルビを振るなど読みやすさを重視した。夜光貝で作られた貝さじの製作工程をイラストで紹介しているほか、出土した骨から当時の食生活を解説するなど、暮らしの様子を具体的に伝える工夫が盛り込まれている。

 現在も冬場に小湊集落で釣りが行われているタイ科の魚「ホシレンコ」と、遺跡から見つかった同魚の骨を関連付け、季節ごとの居住の在り方にも触れている点も特徴だ。

 制作期間は約3カ月間。照屋学芸員は「事実関係の確認やイラストの内容を報告書と整合させる作業に苦労した」と振り返り、「ガイドブックの販売を通じて多くの人に遺跡への関心を持ってもらい、当時の奄美に思いをはせてほしい」と呼び掛けた。

 奄美博物館は今年度、同遺跡に関する企画展なども予定。出土品は博物館で公開されており、夜光貝などを見学できる。

 ガイドブックはA5判、計14ページ。同博物館で税込み100円で販売予定。小湊小学校や奄美看護福祉専門学校への配布も検討する。博物館では今後も年1冊程度、同様の入門冊子を継続的に刊行する方針。