ノネコ捕獲 前年度比6割減 「トラップシャイ」課題に 25年度・奄美大島
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環境省と奄美大島ねこ対策協議会は6日、鹿児島県奄美大島の山中で野生化した猫(ノネコ)の2025年度捕獲状況を発表した。捕獲数は55匹で前年度の146匹から約6割の大幅減。捕獲した猫のうち、約3割が避妊・去勢手術済みの個体だった。関係者は「島の全域で捕獲作業が順調に進んでいるが、わなに掛からない『トラップシャイ』個体が課題だ」と分析した。ノネコの捕獲は奄美大島の生態系保護を目的に、環境省と鹿児島県、島内5市町村が策定したノネコ管理計画に基づいて18年7月に始まった。年々作業エリアを拡大し、25年度は島全体の約91%に当たる648平方キロで捕獲作業を行った。
作業開始から25年度末までの捕獲総数は782匹。捕獲された猫のうち、首輪やマイクロチップなどで飼い猫であることが確認されなかった個体は、収容後に希望する個人・団体に譲渡される。これまでに殺処分は行われていない。
今年2月にあった奄美大島のノネコ捕獲に関する検討会では、トラップシャイ個体の存在や、人の居住域と森林域の間にある農地内で繁殖した野良猫がノネコの発生源の一つとなっていることが課題として挙げられた。また、山中に設置された自動撮影カメラの記録から、国の特別天然記念物アマミノクロウサギを捕食する猫がほぼ毎月撮影されている状況や、子猫を連れた母猫らしき個体の姿なども公開された。
環境省奄美群島国立公園管理事務所の鈴木真理子希少種保護増殖等専門員は「最近は集落から山に入ってきた飼い猫の捕獲割合が増加している。各市町村の条例で定めている飼い猫登録やマイクロチップ装着とともに、できる限り室内飼育も徹底してほしい」と話した。
奄美大島ねこ対策協議会では環境省が捕獲したノネコを、認定した飼養者や譲渡団体に譲渡している。認定者になるには適正な飼育環境などの基準に合格する必要があり、申請方法や提出書類などは各市町村のホームページなどから確認できる。