調査・研究で環境保全に貢献 南海文化賞受賞の奄美野鳥の会
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第47回南海文化賞を受賞した奄美野鳥の会(永井弓子会長)は1988年11月、野鳥愛好家の交流団体として発足した。2003年9月には、野鳥観察などを通じて多くの人に奄美の自然の仕組みや働きとその大切さを理解してもらい、人と自然との共生を目指すことを目的にNPO法人化。探鳥会や自然観察会を定期的に開催しているほか、希少野生生物の調査・研究にも取り組んでいる。国の天然記念物オオトラツグミの生息状況を把握するため1994年から奄美大島で実施している「さえずり一斉調査」のデータは、環境省の希少野生生物保護増殖事業にも活用された。同省は今年6月、オオトラツグミとアマミヤマシギの2種について、生息状況が回復したとして事業完了を宣言。保護増殖事業での完了は、奄美の野鳥2種が全国初のケースだ。
オオトラツグミの「さえずり一斉調査」は、島内外からボランティアを募る市民参加型で行い、毎年100人前後が参加している。また、希少種のアマミヤマシギが、奄美大島から沖縄島まで海を渡り移動していることも日本鳥類保護連盟との共同調査で明らかにした。このほかルリカケスの繁殖調査などにも取り組んでいる。
同会の会員数は約300人。オオトラツグミ調査など、長年の活動が評価され、23年の第77回全国野鳥保護のつどい・記念式典で環境大臣賞を受賞している。
今年10月には野鳥2種の希少野生生物保護増殖事業完了を記念してシンポジウムと子ども向けのワークショップを開催した。シンポジウムでは、同会前会長の鳥飼久裕氏などの専門家らが同事業の取り組みや調査で明らかになった両種の生態などについて紹介。アマミヤマシギを奄美市の市鳥に指定するなどの提案も行った。ワークショップでは両種の大きな絵の作成を通して、子どもたちが両種をはじめとする奄美の野鳥を知る機会を提供するなど後進育成にも力を入れている。
永井会長は「奄美群島で多くの団体や個人の方々がさまざまな活動をされている中、当会がこのような大きな賞をいただけることになり、大変光栄に思う。これまでの長年の活動が認められたのかなとうれしく思うとともに、とても励みに感じている。今回の受賞をきっかけに多くの皆さまに当会の活動を知っていただくことで、今後、奄美の自然保護につながっていくものと期待している」と受賞の喜びを語った。
会の今後については「世界自然遺産にも登録されたこの奄美の自然はこれからもずっと守っていかなければならない。そのためにはやはり多くの島民をはじめ幅広い層の方々に自然の大切さを知っていただく必要があり、今後も探鳥会や観察会、野鳥などの調査研究を地道に続けていきたい。地元の自然保護団体として自然保護につながる提言を行うとともに、これからの未来を担っていく子どもたちが自然に興味を持ってもらえるよう考慮しつつ活動していきたい」と語った。

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