鹿児島の重富海岸にばらまかれた無数の発泡ビーズ 誰が一体なぜ?「悲しい」「自然に還らない」NPO法人スタッフの嘆き
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独特の沈み込むような質感で人気のビーズクッション。しかし、素材となる発泡ビーズには環境面でさまざまな問題があるようです。今、SNS上で大きな注目を集めているのは、環境教育NPO法人くすの木自然館代表の浜本麦(はまもと・ばく)さん(@higatapierrot)が投稿した次の事例。「昨日、重富海岸の砂浜に発砲ビーズ(ビーズクッションの中身)をばらまいた方へ。これは、絶対に自然にかえらず、海に流れ出るとマイクロプラスチックとして多くの生き物に影響を与えるものです。次回、海岸にきたときには、自然環境への謝罪として、同じ数×20のプラスチックを拾って帰って下さい」と海岸の不法投棄の事例を紹介しました。
砂浜にばらまかれた大量の発泡ビーズ。発泡ビーズの主な素材であるポリスチレンは自然環境下での分解が難しい物質です。投棄した場合、その場の環境に深刻なダメージを与えてしまいます。
今回の事件について浜本さんにお話を聞きました。
ーーこの光景をご覧になったシチュエーションは?
浜本:今回の現場になった重富海岸は20年以上前はゴミだらけで、年間700人しか訪れない荒れた海岸でした。その海岸を毎日のゴミ拾いや、海岸の前に広がる干潟の科学的な価値を伝える活動などを通して、国立公園に組み込まれるくらいまで再生させた海岸です。うちの法人では二度とこの海岸が荒れないように、訪れる方が気持ちよく利用できるように、毎日、朝と夕方に海岸のゴミ拾いを行っています。
この日は、車いすやベビーカーの方でも砂浜を楽しめるように整備している「松ぼっくりの小道」の整備を行い、海岸のゴミ拾いにでました。いつもなら、海岸と駐車場をみてまわっても15分くらいで見終わるのですが、その日ははとてもタバコ、コンビニ弁当のからなどのゴミが多くて、「春になって遊びに来る人が増えたし、休み明けは最近ゴミが多いね」なんて話ながらスタッフと拾ってたんです。
すると砂浜のテトラポッドの間に、なんか白いものがまかれた後がみえました。最初は「塩かな?」と思ったのですが、砂浜に降りてゆっくり見てみると、細かいビーズクッションの中身。近くに新品をあけたであろう袋まで落ちていました。 風で近くに広がってたものもあり、これは、良くないと急いで砂ごと回収したという感じです。
ーーこういった行為へのご感想をあらためてお聞かせください。
浜本:「悲しい」というのが一番です。その方々も、この海岸の風景が好きとは言わずとも「海岸がきれいな場所」だから遊びに来たはずです。
それを自分たちが壊しているということについて、考えてほしい。自分たちの行為の先に、どんなことが起こるのかを意識してほしいと思います。人は「壊す人」にも「守る人」にもなれます。ちょっとだけ考え方を変えて、守る側の人になってほしいです。
ーーご投稿に対し大きな反響がありました。
浜本:多くの方が私と同じように怒ってくださり、また二度とこういうことが起こらないようにと願ってくださったことが本当にうれしいです。
また、私に対しても「ありがとうございます」と言ってくださる方がいらっしゃって…応援してくださる方がいることが力になります。私たちは、少しでも多くの方に重富海岸のファンになってほしい!鹿児島に来られた際は、ぜひ重富海岸にも遊びにお越しください。
◇ ◇
SNSユーザー達から
「私の以前の友達も、捨てようと思ったビーズクッションのビーズ、庭にばら蒔いたそうでなかなかなくならないのよねーって言っててちょっとずつ距離を置きました 自然に還ると思ってる頭が不思議」
「ビーズクッションってごみ回収でも厄介だって言われていたな。回収時に飛び散るおそれがあるから。捨てる面倒を考えて買えないもののひとつww」
「こういう類の、処分に困る製品を生み出した企業はデポジット上乗せしてでも回収して欲しいね」
など数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿。自然は一度破壊すると、回復までに多大な時間と労力を要します。今回のような心ない事件が再び起こらないよう願うばかりです。
なおくすの木自然館では重富ユニバーサルビーチプロジェクトという、健常者も障がい者も交えどんな人でも楽しめる海岸づくりを目指す活動を行なっています。サポーターやスポンサーも随時募集しているので、ご興味ある方はぜひプロジェクトのInstagaramアカウントをご覧ください。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)
独特の沈み込むような質感で人気のビーズクッション。しかし、素材となる発泡ビーズには環境面でさまざまな問題があるようです。
今、SNS上で大きな注目を集めているのは、環境教育NPO法人くすの木自然館代表の浜本麦(はまもと・ばく)さん(@higatapierrot)が投稿した次の事例。「昨日、重富海岸の砂浜に発砲ビーズ(ビーズクッションの中身)をばらまいた方へ。これは、絶対に自然にかえらず、海に流れ出るとマイクロプラスチックとして多くの生き物に影響を与えるものです。次回、海岸にきたときには、自然環境への謝罪として、同じ数×20のプラスチックを拾って帰って下さい」と海岸の不法投棄の事例を紹介しました。
砂浜にばらまかれた大量の発泡ビーズ。発泡ビーズの主な素材であるポリスチレンは自然環境下での分解が難しい物質です。投棄した場合、その場の環境に深刻なダメージを与えてしまいます。
今回の事件について浜本さんにお話を聞きました。
ーーこの光景をご覧になったシチュエーションは?
浜本:今回の現場になった重富海岸は20年以上前はゴミだらけで、年間700人しか訪れない荒れた海岸でした。その海岸を毎日のゴミ拾いや、海岸の前に広がる干潟の科学的な価値を伝える活動などを通して、国立公園に組み込まれるくらいまで再生させた海岸です。うちの法人では二度とこの海岸が荒れないように、訪れる方が気持ちよく利用できるように、毎日、朝と夕方に海岸のゴミ拾いを行っています。
この日は、車いすやベビーカーの方でも砂浜を楽しめるように整備している「松ぼっくりの小道」の整備を行い、海岸のゴミ拾いにでました。いつもなら、海岸と駐車場をみてまわっても15分くらいで見終わるのですが、その日ははとてもタバコ、コンビニ弁当のからなどのゴミが多くて、「春になって遊びに来る人が増えたし、休み明けは最近ゴミが多いね」なんて話ながらスタッフと拾ってたんです。
すると砂浜のテトラポッドの間に、なんか白いものがまかれた後がみえました。最初は「塩かな?」と思ったのですが、砂浜に降りてゆっくり見てみると、細かいビーズクッションの中身。近くに新品をあけたであろう袋まで落ちていました。 風で近くに広がってたものもあり、これは、良くないと急いで砂ごと回収したという感じです。
ーーこういった行為へのご感想をあらためてお聞かせください。
浜本:「悲しい」というのが一番です。その方々も、この海岸の風景が好きとは言わずとも「海岸がきれいな場所」だから遊びに来たはずです。
それを自分たちが壊しているということについて、考えてほしい。自分たちの行為の先に、どんなことが起こるのかを意識してほしい