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人獣共通の感染症学ぶ 奄美野生動物医学センター公開講座 奄美市名瀬
総合 南海日日新聞

人獣共通の感染症学ぶ 奄美野生動物医学センター公開講座 奄美市名瀬

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 奄美野生動物医学センター(新屋惣センター長)主催の第4回市民公開講座が26日、鹿児島県奄美市名瀬のアマホームPLAZAであった。島内の高校生を中心に約20人が参加。新屋センター長が野生動物を介した人獣共通の感染症事例などについて紹介し、効果的な予防対策などを解説した。

 講座は市民の野生動物や獣医学への関心向上を目的に、2025年から開いている。同センターでは年間約100件の野生動物救護を行っており、41%が野生復帰している一方、復帰困難な個体は終生飼養したり、安楽死させたりしている。治療途中で死んだり安楽死させたりした個体は、病理検査や解剖など研究サンプルとして活用している。

 新屋センター長はネズミなどのげっ歯類を自然宿主とする細菌「レプトスピラ」について解説。げっ歯類の尿とともに排菌されて川に流れることで、奄美大島では16年以降、人への感染事例が8例発生している。イノシシに対する調査でも、調査個体の約6割が感染しており、感染対策として「傷がある場合は川で泳がない。イノシシの狩猟や解体時は素手での作業を控えて」と述べた。

 また、猫を終宿主とする人獣共通感染症として「猫条虫」「トキソプラズマ」の感染経路を紹介。トキソプラズマ抗体を持つ屋外で生息する猫は奄美大島が9%なのに対し、徳之島は46%と高い研究結果を示しており、「飼い猫は完全室内飼養、野良猫は不妊化、野生化した猫(ノネコ)は捕獲して個体数を減らすことで、外で生息する猫をゼロにすることが必要」と訴えた。

 最後に人・動物・環境の健康を一体で捉える「ワンヘルス」の概念を説明。「人、動物、環境のすべてが綿密につながっている。センターでは動物の病気を調べることで、人の健康を守る活動を続ける」と意欲を語った。