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漂着イルカ息絶える 口先に漁具、採食できず衰弱か 奄美大島・大和村
総合 南海日日新聞 👁 1

漂着イルカ息絶える 口先に漁具、採食できず衰弱か 奄美大島・大和村

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 鹿児島県大和村の大和川河口で14日午後7時ごろ、口先に筒状の漁具が挟まったマダライルカ1頭が浅瀬に漂着しているのを地域住民が見つけ、村役場と奄美野生生物保護センターに連絡した。イルカは深い傷が多く衰弱しており、15日早朝までに死んだ。奄美海洋生物研究会の興克樹会長によると、口先に挟まっていた漁具は主にウナギやアナゴを捕獲する物。興会長は「イルカが誤って口先を突っ込んでしまい、外せなくなってしまったのでは」とみている。

 マダライルカは温帯、熱帯、亜熱帯の海に分布する体長1・6~2・6メートルほどのイルカ。奄美大島の沖合にも生息し、50~100頭ほどの大きな群れもみられる。沿岸域に生息するミナミハンドウイルカに次いで多く目撃されている。

 奄美群島での人工物が死因と考えられるイルカの事例としては、2014年1月に背びれ付近に銛(もり)が打ち込まれた跡のあるミナミハンドウイルカの死骸が瀬戸内町加計呂麻島の海岸に漂着した記録がある。

 今回、大和村に漂着したイルカは体長193センチの雄で、口先の下部にも深い傷があった。役場職員や地域住民らとともに、深場でイルカが自力で泳げるか試したが、数分で沈んでしまったため、呼吸ができるように浅瀬に戻した。15日に死んでいるのを確認し、計測、解剖した後、埋設したという。胃の中が空だったことから、採食できず衰弱したとみられる。

 興会長によると、漂着した海洋生物は激しく衰弱していることが多く、今回のイルカも生存は難しかった。口先に挟まっていた漁具の原産国は不明だが、「砂浜は漂着した海洋ごみを集めるフィルターの役割を果たす。ビーチクリーンなどを行うことで助かる命もある。漂着した個体を発見した際には、早めに役場へ連絡してほしい」と話した。

 埋設したイルカの骨は、来年以降掘り起こし、骨格標本として活用するという。