大島、夏4年ぶり8強へ 徳之島は惜敗 夏高校野球鹿児島大会第13日
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【鹿児島】第108回全国高校野球選手権鹿児島大会第13日は17日、鹿児島市の平和リース、スミゼイパークの両球場で3回戦4試合があった。奄美勢は大島が鹿屋農を4―1で破り、4年ぶりとなる夏8強入りを果たした。第8シード徳之島は錦江湾に3―5で敗れた。
第14日は18日、両球場で3回戦4試合がある。奄美勢の対戦は組まれていない。
【評】三回まで1安打に抑えられていた大島は四回表、二死から5番・松原、6番・村上が連打、7番・田邊が四球で満塁とすると、8番・里の二ゴロがエラーで2点を先制。更に9番・蘇が中前2点適時打を放って4点を先取した。五回以降、追加点を奪えなかったが、投手陣を中心に粘り強く守った。先発の左腕・村田は六回までを無失点。2番手・元山は九回裏に1点を失ったが、3点差で逃げ切った。
【評】徳之島は二回に先制され、三回は3失点を喫し、4点を追いかける展開となった。五回表、二死二塁から1番・竹下の二塁打で1点を返したが、その裏に長打を浴び、再び4点差となった。五回途中からエース長尾を3番手で送り、以降は無安打に抑え、追加点を許さなかった。打線は七回表、一死二三塁からエラーと3番・嶋田の左前適時打で2点を返す。八、九回もそれぞれ2人の走者を出し、一打同点の好機は作ったが、本塁に届かなかった。
四回裏二死三塁。表の攻撃で4点を先取したから、裏の守りは何としても無失点でしのぎたい場面だ。
右打者の低いライナーの打球が目の前に飛んできた。落ちれば1点のケースだが「こういう打球は練習でも何度もダイビングキャッチして得意にしていた。飛び込んで捕ることしか考えていなかった」
好捕でピッチを防ぎ、失点を回避。3アウトチェンジでベンチは大いに盛り上がり、歓喜で迎えられた。
「プラマイ、ゼロやな」とベンチから厳しい一言も。この回、一死からの左前打の処理を誤り、二塁に進めてしまった(※記録上は二塁打)のがピンチの始まりだった。「気持ちで引いたプレーになっていたから」招いたピンチ。だからこそ「強気なプレーをする!」と迷いなく飛び込むことができた。
日頃、上位に勝ち進むために、練習ではミスに対してお互い妥協なく指摘しあって、減らしていく努力している。上位で強豪私学と対戦すれば、相手投手の失投は少なくなり、守備のミスも少ない。逆にミスをすれば、そこにつけ込んで勝ちにつなげようとする。これからは、よりそんなチームが立ちはだかってくる。
4年ぶりの8強入り。振り返れば22年夏、大野稼頭央投手(ソフトバンク)らを擁してセンバツに出場し、夏決勝で進んで以来である。「自分たちはあの頃のチームより力はないけど、あの頃より厳しい練習をしてきた」自負はある。ミスなく、スキのない野球ができるか。ミスがあっても全員でカバーし、守備からリズムを作り、貴重な好機を生かすことができるか。楽しみな挑戦が待っている。
序盤の劣勢を最後まで覆せず、徳之島は悔しさの残る敗戦となった。
初回一死一三塁の好機を生かせず。逆に三回までに相手に4点を先取された。足で揺さぶられ、四死球で走者がたまったところを痛打された。五回に反撃の狼煙(のろし)となる1点を返すも、その裏再び4点差に。五回途中からエース長尾をマウンドに送ってからは、失点を食い止め2点差まで追い上げたが、最後までとらえることはできなかった。
徳之島が得意とするのは、先手を取り畳みかけていく野球。だが、序盤の失点が「硬さ」につながり「自分たちから仕掛けていく野球ができなかった」と嶋田雄心主将は悔やむ。九回、嶋田主将の二遊間の当たりが遊撃手の好守で防がれたように、センター返しの低い打球はそれなりに打てていたが、遊撃手を中心とした相手の守備を最後まで崩し切れなかった。
昨秋4強入りし、センバツ21世紀枠の県代表に選ばれた。春8強、県選抜大会と実績を重ね、満を持して挑んだが「夏に勝つ難しさ」(藤崎康平監督)を痛感した一戦となった。完封勝ちで好発進した加治木工戦、苦しみながらも延長戦を制した松陽戦、この1年、県上位で戦ってきた底力を示せたのは間違いない。自分たちの形を作れず劣勢になった時、どう覆して勝ちに持っていくか? この敗戦が大きな教訓を徳之島に残した。
今年のチームが昨夏初戦敗退の悔しさからスタートしたように、歴代の先輩たちが残してきたものを受け継ぎ、昇華させて今の徳之島がある。嶋田主将は「後輩たちは自分たちよりポテンシャルを持っている。この悔しさをバネにして、秋に大きな結果を残してほしい」と後輩たちに果たせなかった夢を託していた。