鹿児島県 園芸施設共済加入率 徳之島3町80~90%台の高さ 県平均大きく上回る 台風などハウス損害補償
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非常に強いまで勢力が発達した台風7号の進路に警戒が必要だが、奄美地方を暴風域に巻き込んだ台風6号の農業被害は作物だけでなく農業用ハウスなど施設にも及んだ。こうした施設の損害を補償するのが園芸施設共済だ。2025年度の県平均加入率は65・9%で、奄美群島のうち徳之島3町は80~90%台の加入率と県平均を大きく上回っており、農業経営安定へ関心の高さを示している。NOSAIかごしま(県農業共済組合)によると、園芸施設共済に加入できるのはガラス室・プラスチックハウスなどの施設で、園芸用の施設(雨よけハウス・ネットハウスも対象)と附帯施設(暖房機・換気扇・巻上機・二重カーテン等)。本体被害の際に発生する取り片付け費用等を補填(ほてん)する撤去費用と、本体の時価に応じて減少する補償分を補う復旧費用を追加で加入も可能。
施設内農作物の補償は、鹿児島県の場合、キュウリやカボチャ、メロン、トマトなど果菜類や電照ギクなど花類の一部。対象となる災害は風水害など気象上の原因(地震及び噴火を含む)のほか、火災、破裂、航空機や車両及びその積載物の衝突及び接触、病虫害や鳥獣害も対象となる。補償する期間は、共済掛金を払い込んだ日の翌日から1年間(未被覆期間を含む)。
施設共済の加入率をみると、大島支所管内は奄美市50%、大和村同、宇検村47・4%、瀬戸内町79・1%、龍郷町52・2%、喜界町37・5%。瀬戸内町が最も高く、喜界町が最も低い。南大島支所管内は徳之島町93・9%、天城町84・5%、伊仙町90%、和泊町25・6%、知名町56・1%、与論町17%。徳之島町が最高だが、伊仙町も90%と加入率が非常に高い。一方で与論町は群島内で最も低い加入率となっている。
台風6号では被害の申告が直後からあり、5日段階で南大島支所管内が71棟(うち加入率が高い徳之島町は23棟)、大島支所管内が35棟。温暖化に伴う顕著な気候変動で台風の勢力が増す中、関係機関からは「農業経営の安定を図るためにも防風樹を植えての風対策と合わせて収入保険や施設共済への加入を。掛け金が高いとして加入しない生産者が多いが、災害に遭った生産者からは保険に入っていて良かったとの声を聞く」との指摘がある。
なお、全ての農産物を対象に、自然災害や価格低下だけでなく農業者の経営努力では避けられない収入減少を広く補償するのが収入保険。青色申告を行っている農業者(個人・法人)が加入でき、農業者が自ら生産した農産物の販売収入全体が対象。農林水産省によると、25年の加入率は全国平均が29・8%。鹿児島県は青色申告を行っている農業経営体数9413のうち2404の加入者数で、加入率は25・5%と全国平均を下回っている。保険金等の支払状況は24年(暫定値)が公表されており、鹿児島県は11億4900万円。九州7県では福岡(14億6800万円)、熊本(15億2千万円)、宮崎(13億8300万円)に次ぐ額となっている。