鹿児島県 伊仙町突風被害、原因特定へ 気象庁が機動調査班派遣 被害確認と聞き取り実施
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【徳之島】7日朝に伊仙町で発生した広範囲の突風被害を受け、気象庁は8日、原因現象の特定に向け「気象庁機動調査班(JMA―MOT)」を現地に派遣した。竜巻やダウンバーストの可能性も視野に2日間の日程で調査を進めており、結果は精査・分析のうえ、一両日中にも公表される見通し。調査班は鹿児島地方気象台の2人と名瀬測候所の3人の計5人で構成。8日午前8時半から伊仙町役場で関係者と協議して被害箇所を地図上に整理後、同町ほーらい館(西伊仙東)を境に東西2班に分かれて現地調査を開始した。西伊仙東から上検福にかけて約2㌔とみられる範囲で、被害状況の確認や住民への聞き取りを行った。
名瀬測候所によると、奄美地方では7日朝にかけ、前線を伴う低気圧の影響で大気の不安定な状態が続いていた。強風・大雨・波浪注意報が発表される中、同日午前6時29分には伊仙町で4月の観測史上最大となる最大瞬間風速22・3㍍を記録した。
町のまとめ(8日午後3時現在)によると、住宅の一部損壊が28件、倉庫など非住家の一部損壊21件、倒木15件を確認。住宅ではトタン屋根や窓ガラスの破損が目立つが、けが人など人的被害の報告はない。
鹿児島地方気象台の高田朋尚調査官(61)は「被害範囲の幅や長さ、被害が線状に並んでいるかなどを確認する」と説明。突風発生時の目撃情報や気圧の変化、異音の有無について住民から聞き取りを行い、写真撮影や地図への記録を通じて詳細な分析を進めている。調査は9日も継続し「可能な限り早期の公表を目指す」とした。
また高田調査官は「梅雨や台風の時期にも同様の現象が起こり得る」と指摘し、「異変を感じた際は屋外に出ず頑丈な建物に避難すること」「気象情報をこまめに確認し早めの対応を」と注意を呼びかけた。
伊仙町では2015年5月の台風接近時に、竜巻とみられる突風が発生し、検福から上面縄にかけて住宅12棟が全半壊、5人が軽傷を負った。さらに隣接する徳之島町轟木集落では2011年11月、竜巻で民家が吹き飛ばされ、男女3人が死亡する惨事も起きている。