「他誌にない自由さ売り」「作家の仕事場感じて」――雑誌「花とゆめ」編集長の長谷川さんに聞いた 鹿児島市の長島美術館で「創刊50周年記念展」
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「創刊50周年記念 花とゆめ展in鹿児島」(南日本新聞社主催、マナーハウス島津重富荘特別協賛)が、鹿児島市の長島美術館で開かれている。1974年の創刊から半世紀以上、幅広い世代の読者に親しまれる少女まんが雑誌「花とゆめ」の長谷川貴広編集長(47)に、その魅力と同展の見どころを聞いた。-創刊からこれまでを振り返って。
「入社以来編集者として働き、2021年に編集長に就任した。面白いものが読みたいという読者と、それに応える先生方(作家)のおかげだと感じる。1976年第1号の『ガラスの仮面』と『スケバン刑事(デカ)』のダブル新連載が、恋愛ストーリーだけじゃなくてもいいという『花とゆめ』のあり方を示した」
-「花とゆめ」が他の少女まんが雑誌と異なる点は。
「少女まんがといえばすてきな男性との恋愛が基本だが、他誌に比べて後発だったので、自由でいいという違いを“売り”にした。それを求める読者の存在もあった。『ガラス-』や『スケバン-』の活劇的な作品が人気を博していた中、文学的な雰囲気の作品を発表し、『花とゆめ』の新しいジャンルを切り開いた作家の一人が、川原泉先生(指宿市出身)だった」
-雑誌作りで心がけていることは。
「少女まんがだったらこう、ラブコメだったらこうのような固定概念に縛られず、ルーティンで終わらないように意識している。読者にサプライズを届けようと付録にミニタオルを付けたり、2号連続で表紙をつなげると新たなデザインが見られるように工夫したりした。飽きられたらおしまい。少しでも新しいことをしようとしている」
-編集長として読者層の変化、今後の展開をどのように考えているか。
「普通の恋愛ストーリーに飽き足らない少女たちを楽しませることが創刊の趣旨だ。他誌に比べてまんがが好きな読者層で、時代が変わってもその属性は変わっていないと思う。男性が読んでも楽しめるものを提供したい」
「昔はまんがが一番身近な娯楽だったが、今はいろいろなメディアがあるので、まずは触れて読んでほしい。雑誌だけにこだわらずウェブサイトを開設したり、イベントやグッズ作り、アニメ化をしたりして多角的なアプローチで可能性を探っている」
-「花とゆめ展」の見どころは。
「原画は普段本屋で見かけるものとは全然違うことが実感できる。作家の仕事机も展示されていて再現度が高い。こういう環境で仕事をしていることを感じ取ってほしい」
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はせがわ・たかひろ氏 1979年東京都生まれ。中央大学卒。2002年白泉社に入社。「花とゆめ」をはじめ、「別冊花とゆめ」「MOE」の編集者を歴任した。
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6月28日まで(火曜休館)。一般・大学生2000円、中高生1500円、小学生1000円。