特攻隊員や遺族が残した短歌を読み解き、戦争について考える…歌人の霧島茉莉さん「鹿児島の戦史を学び直すことが重要」
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新人歌人の登竜門とされる第37回歌壇賞を受けた鹿児島市の歌人、霧島茉莉さん(36)の講演が鹿児島県霧島市の国分公民館であった。「特攻隊と短歌」と題して出撃を控えた隊員や遺族が残した歌を読み解き、歌人の立場で戦争について考える意義を語った。姶良市出身の霧島さんは鹿児島大学医学部で病理医として勤務する傍ら、歌作に取り組んでいる。講演は市民有志でつくる「浜田到を語る会~暁(あけ)の会」(井口松子代表)が2日あった例会に合わせて開いた。
隊員が出撃直前に走り書きで残した<人の世は別れるものと知りながら別れはなどてかくも悲しき>などの歌を紹介。当時読まれていた歌集「愛国百人一首」にある作品との類似性を指摘し「隊員は自身の気持ちに近いものを選び、歌に託していたのではないか」と分析した。
昨今のイランやウクライナ情勢にも言及。「戦争を身近に感じる状況下で、歌人として世界の紛争とどう向き合うべきか模索している。その前提として、鹿児島の戦史を学び直すことが重要だ」と締めくくった。