海自鹿屋基地、庁舎など79棟新設、87棟改修―10月以降、格納庫解体へ 戦時の銃撃痕ある鉄骨は保存
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海上自衛隊鹿屋航空基地(鹿児島県鹿屋市)で計画する庁舎などの建て替え、改修事業で、格納庫1棟の解体工事に10月以降着手する方針であることが13日、防衛省への取材で分かった。おおむね15年以内に格納庫や庁隊舎など79棟を新設、管制塔など87棟を改修する。格納庫に現存し、太平洋戦争当時の銃撃痕が残る鉄骨部材は史料館で保存する。防衛力強化のため、老朽化した施設を更新する政府の「最適化事業」の一環。九州・沖縄では健軍駐屯地(熊本市)や新田原基地(宮崎県新富町)、那覇基地(那覇市)でも同様の計画がある。
2026年度は、格納庫1棟と付随施設の解体作業を10月以降に開始する。このほか、車両整備場1棟を新設する工事の契約を予定する。予算は「予定価格が類推される恐れがあるため差し控える」とした。
鹿屋基地に関する予算は設計業務が完了しておらず具体的な金額は不明だが、全体で800億円を見込む。同省は24年5月、東条設計(鹿児島市)など8社でつくる共同企業体(JV)と総合設計を約23億円で契約した。並行して個別工事を随時、契約していく。
格納庫は築80年以上が経過し、老朽化が著しい。内部の鉄柱には大戦中の銃撃痕が複数残り、地元からは貴重な戦争遺構として保存を求める声が上がっていた。同省は「歴史的価値を踏まえ、史料館で保存し、後世に伝える」としている。