曲技飛行に魅せられた元海自ヘリパイロット ボーナス全てつぎ込みアメリカで練習 起業して資金確保し、かつて勤務した鹿屋基地で夢の初舞台
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海上自衛隊鹿屋航空基地(鹿児島県鹿屋市)でヘリコプターパイロットとして勤務経験がある元自衛官の八尋勇人さん(49)=福岡県粕屋町=が、4月26日に同基地であった「エアーメモリアルinかのや」(エアメモ)でアクロバット飛行を初披露した。スモークをたきながら急上昇や急下降、旋回などの技を次々と披露し観客を魅了した。小学生の頃に見た映画の影響でパイロットに憧れ、18歳で自衛隊の航空学生になった。学生時代に曲技飛行に興味を持つようになり、「隊員だった時からボーナスを全て使ってアメリカに練習に行くなど、私財は全部飛行機につぎ込んだ」と笑う。
現在は鹿屋市など九州で7店舗を展開するフィットネスジム「オールウェイズエクササイズ」を運営する勇翔(福岡)の相談役を務める。練習に打ち込むための資金確保を目的に6年前、自衛隊退官と同時に起業した。
鹿屋基地で飛ぶのは、救難飛行隊員だった30代の時以来。今年のエアメモは当初、民間アクロバットチーム「ウイスキーパパ」との2機編隊での曲技飛行をする予定だったが、天候の影響で急きょ単独飛行に。ドイツ製の1人乗りアクロバット専用機「エクストラ300」を大空で自在に操った。垂直に急上昇・急下降したり、地上の観客の前を機体を揺らしながら飛び去ったりするたび、歓声や拍手が上がった。
初飛行を終えた八尋さんは「反省点も多くあったので次に生かしたい」と表情を引き締めた。一方、「小さい子どもたちが喜んでくれたのはうれしかった」と語り、「彼らが『パイロットになりたい』と思うような、人に夢を与えられるような存在になりたい」と、さらなる飛躍を誓った。