鳥獣被害防止対策研修会 正しい知識で「畑を守る」 福元盆地農家が受講 管理の基本学ぶ 鹿児島県・大和村
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野生鳥獣の農業被害対策について正しい知識や手法を学ぶ鹿児島県主催の「2026年度集落ぐるみの鳥獣被害防止対策研修会」が7、8の両日、大和村の防災センターであった。初日は、同村福元地区の営農者を中心に約20人が参加。アマミノクロウサギやイノシシの生態・習性を基にした侵入防止柵の正しい設置方法や効果を上げるための管理の基本を学んだ。8日は、航空写真に被害や対策の状況を書き込むマップ作りが行われた。同研修会は、野生鳥獣による農作物被害を軽減する目的で、毎年県下2地域で行っている。同地区は、昼夜の寒暖差を利用したタンカン・スモモ・ダイコンなどの栽培が盛んだが、2020年頃からクロウサギの食害が増え深刻な問題となっている。
研修は、〝地域と畑は自分たちで守る〟をキャッチフレーズに19年「くまもと☆農家ハンター」を創設した㈱イノP(イノシシプロジェクト)の稲葉達也さん(48)と楠田弘樹さん(37)が講師となり実施した。
稲葉さんが訴えたのが、鳥獣対策の基本は「(畑を)守る」ということ。イノシシの場合、狩猟によって数を減らすには、生存数の7割以上を毎年捕獲し続けなければならず現実的ではないという。
最も大事なのが「畑に有害鳥獣を寄せ付けない」こと。多くの農家で収穫残渣(ざんさ)が畑の一角に放置されており、エサの供給源になっているのが現状と話した。
有効な防止策として挙げたのが侵入防止柵の設置。クロウサギとイノシシの侵入を同時に防ぐためには、電気柵では、高さ10㌢・20㌢・30㌢に電線を設置、金網柵などでは、目合いが4㌢四方のものを用いることが有効と解説した。
また、柵設置に向け重要なこととして、「管理のしやすさ」を強調。メンテナンスのしやすさを事前に考慮し、電気柵で起こりがちな漏電や電圧の低下については、必ず測定器を用いることなど詳細に説明した。
8月に就農したばかりだというタンカン農家の富澤玲世(りょうせい)さん(43)は「苗木にはあんどん(保護カバー)を施してあるので被害はないが、防護柵はこれから。研修でプロの知恵を学びたい」と話した。
同村の担当者によると、同地区の営農者は25人。村は、約5年前からメッシュ柵の設置事業を進めているが、未設置の場所があり、被害を防ぐには時間を要するという。
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