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3000人が激突!日本一の大綱が「ワサ切れ」で決着 鹿児島・川内大綱引2026、下方が劇的逆転勝利
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3000人が激突!日本一の大綱が「ワサ切れ」で決着 鹿児島・川内大綱引2026、下方が劇的逆転勝利

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鹿児島県薩摩川内市の秋を彩る伝統行事「川内大綱引」が9月22日夜、中心市街地で行われた。総勢3000人の男たちが日本一とも言われる長さ365メートル、重さ7トンの大綱を引き合う熱戦は、終盤に劇的な展開を見せ、白の下方陣営が勝利を収めた。上方の「ワサ切れ」という形で決着したこの一戦は、見物客の胸にも深い余韻を刻んだ。

祭りの幕開けは、本番当日の朝から始まる。会場となる国道3号では午前7時半から車の通行が規制され、保存会や地元の高校生ら約1500人が集結した。彼らが取り組んだのは「綱練り」――夜の大綱引で使われる大綱を一から作り上げる作業だ。

強い日差しの下、参加者はかけ声とともに力を合わせ、約4時間をかけて長さ365メートル、重さ7トンにもなる大綱を練り上げた。

「川内の伝統文化に携われることは、とてもやりがいを感じる」と語る参加者の言葉には、単なる準備作業を超えた誇りがにじむ。「綱引きされる方の気持ちを込めて練りたい」という声も聞かれ、綱練りそのものが祭りへの思いを一つに束ねる場となっていた。

川内大綱引は、薩摩川内市で400年以上続けられてきた秋の伝統行事だ。戦国武将・島津義弘が関ケ原の戦いで兵士の士気を高めるために始めたとされ、現在は国の重要無形民俗文化財にも指定されている。

祭りは赤の上方と白の下方に分かれた総勢3000人の男たちが大綱を引き合う形式で行われる。勝敗は開始から1時間半後、綱の中心がどちらの陣地にあるかで決まる。単純に見えて、その内側には「引き隊」と「押し隊」による複雑な攻防がある。綱を引く「引き隊」に対し、綱の中心付近に位置する「押し隊」が相手の動きを阻止する――この激しいせめぎ合いが祭りの最大の見どころの一つだ。

川内大綱引実行委員会の田中卓也委員長は「引き隊も一生懸命引いて、自分たちが勝つために力の限り引っ張る。技も含めて注目してもらいたい」と語り、勝負の妙に目を向けるよう呼びかけた。

午後7時に神事が行われ、その約1時間後、いよいよ本番の時を迎えた。

太鼓隊の合図と共に、上方、下方双方の三役が入場し、午後8時15分、決戦を告げる一番太鼓の合図で戦いの火ぶたが切られた。初参加の上方の男性は「迫力に圧倒されそうだが頑張ります」と意気込みを語り、下方の初参加者も「初めてなのでワクワクします。頑張って押します」と笑顔を見せた。

序盤は赤の上方が優位に立った。大綱を自陣へと引き込み、戦いを有利に進める展開となった。

試合が動いたのは終了まで残り15分に迫った午後9時半すぎのことだった。

「太鼓が鳴った!太鼓が鳴った!」

こう着状態の中、白の下方が太鼓の合図を機に一気に反撃に転じた。大綱は勢いよく下方陣地へと引き込まれ、最後は上方の綱の末端にある「ワサ」と呼ばれる部分がちぎれ、勝負が決した。

審判長の声が響いた。「上方の『ワサ切れ』のため下方の勝ち!」

歓喜に包まれた下方陣営から、率直な喜びの声が上がった。「本当に敵は強かった。よかったよ!下方はみんな頑張った。みんなのおかげ」。親子で祭りに臨んだ男性は「親父が本部長だったのでこの勝利はすごくうれしいです」と目を輝かせた。

熱戦の幕が下りると、両陣営の健闘をたたえる三本締めが行われた。そして、見物客が大綱に群がる光景が広がった。大綱の一部は無病息災のお守りになるとされており、持ち帰る人が後を絶たない。

「何かいいことがある気がする」「玄関に魔除けとして飾る」――そんな声が聞こえてくる。祭りは参加者だけでなく、見守る市民の日常にも溶け込んでいる。

田中委員長は戦いを振り返り、こう語った。「お互い上、下、素晴らしい戦いだった。これからまた500年、1000年と続くような祭りにしていきたい」

島津義弘が兵士の士気を鼓舞するために生み出したとされるこの祭りは、400年以上の時を経てもなお、薩摩川内の街に生きている。川内の中心市街地で繰り広げられた勇壮な戦いは、熱い余韻を残しながら2026年も幕を閉じた。