鹿児島県 オーガニックアイランド喜界島 市場成熟の鍵は危機感? 内田さん講演、欧州に学ぶ
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化学肥料や農薬に頼らない有機農業の普及を支援する、NPO法人オーガニックアイランド喜界島(杉俣紘二郎理事長、会員17人)主催の講演会が12日、喜界町役場会議室であった。東京で食品の卸や輸入を手掛けるマイルストン食品の内田徹代表が「オーガニックの現状と課題」と題して講演。内田代表は先進国である欧州のオーガニック市場の最新動向をひも解き、食や健康だけでなく、温暖化や異常気象にも意識を向けることが重要だと説いた。内田代表によると、欧州のオーガニック市場は、世界に先駆けて発展している。競争が激化し、経済が停滞する中でもその需要は拡大を続けている。成熟する要因について内田代表は「ずばり、地球温暖化や異常気象への危機感だ」と指摘。熱波や干ばつ、水不足に伴う農畜産業への影響が深刻化する中、「多くの人々が異常気象を体感的に考え、農業に対する支出の必要性を強く感じている」と訴えた。
日本の市場については「一部の特定層から一般的な選択肢に拡大する必要がある」と分析。意識改革や国・自治体の後押しのほか、▽スマート農業導入▽物流デジタルプラットフォームの構築▽学校給食などでの調達義務化▽有機JAS認証プロセスの簡略―といったこれからの鍵を握るであろうイノベーションにも言及し、「大切なのは〝適正な〟事業継続。作る、選ぶ、売る、買う、食べる…など。オーガニックを選択するということは、正しいライフスタイルを選択するということだ」と呼び掛けた。
意見交換では、日本人の危機感についても質問。「激甚化する大雨、台風は日本でも考えなければならない。オーガニックを通じて警鐘を鳴らすことが大事だ」とアドバイスしていた。
講演会は通常総会の一環。全国から約20人が参加し、喜界島事業者の視察も行った。