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鹿児島県・奄美大島で「対馬丸事件」から戦争と向き合う 沖縄の児童ら慰霊碑に献花、平良さん「平和学習に揺るぎない決意」宇検村、大和村訪問
事件・事故 奄美新聞 👁 2

鹿児島県・奄美大島で「対馬丸事件」から戦争と向き合う 沖縄の児童ら慰霊碑に献花、平良さん「平和学習に揺るぎない決意」宇検村、大和村訪問

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 太平洋戦争末期、米潜水艦の砲撃を受けて沈没した疎開船「対馬丸」の生存者が救出された奄美大島で17日、対馬丸記念会(比嘉正詔代表理事)が主催する平和学習の研修が行われた。沖縄県の小学5、6年生9人が来島し、犠牲者が漂着した大和村と宇検村の海岸を訪問。平和への祈りを捧げ、犠牲者を悼んだ。 

 平和学習は、第5回対馬丸平和継承プログラムの本研修(16~19日)として実施。宇検村での開催は一昨年から始まり、昨年から大和村、今年は漂着地である瀬戸内町の訪問(18日)も初めて計画された。

 対馬丸は1944年8月21日、長崎を目指し那覇港を出港。翌22日夜、米潜水艦ボーフィン号による魚雷攻撃を受け悪石島沖で沈没。少なくとも1484人(うち15歳以下は1040人)が死亡。同年7月から45年3月の間、沖縄から県外へ向けて疎開船延べ187隻、8万人超が疎開輸送された中で起きた事件だった。

 この日午前は、大和村の戸円、名音、今里集落の漂着地を訪問。ガイドを務めた村文化財保護審議委員の中山昭二さん(72)は、同村での犠牲者数は27人とされ、生存者は4人だったと報告。「苦労して生きてきた先人たちのおかげで成り立つ、平和のありがたさを理解してもらえれば」と願いを込めた。 

 午後は宇検村宇検集落の防災会館に移動。父が救護や埋葬にあたった大島英世さん(76)と同集落船越海岸の慰霊碑建立に尽力した、元村長の元田信有さん(76)が講話。船越海岸では慰霊祭が執り行われ、犠牲者たちを追悼。児童たちは恒久平和への願いが書かれた碑文を読み上げ、浜辺に降りて花を手向けた。

 那覇市立上間小学校5年の島袋達仁君(10)は慰霊碑の前で児童を代表し、「今ある平和が続くためにできることを考えたい」とあいさつ。同市立天妃小学校6年の岩村桃香さん(11)は「対馬丸事件のことをさらに学び、ほかの地域で起きたことも勉強して、戦争の悲惨さや恐ろしさを伝えていきたい」と希望を述べた。 

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 同行した対馬丸記念館の平良次子館長(64)は「沖縄の人たちには沖縄戦を伝える平和学習に対し、揺るぎない決意がある。対馬丸事件も多くの犠牲者を生んだこと以外に、なぜ狙われたか、なぜ危険な海に出されたか、時代背景を考える視点が大事」とし、「歴史の事実を学び行動に変えていく、信念を持った学習にならないと本当の意味での平和は願えない」と話した。 また、今年3月、京都府の高校の研修旅行で、沖縄県名護市辺野古沖で生徒らが乗船する船が転覆した事故に言及。「事故以来、沖縄の学校での平和学習に対し、様々な声があり非常に委縮している状況はあるが、事故対策は別の課題として考えつつ、今後も平和学習を通して、子どもたちと一緒に戦争の事実に向き合いたい」と述べた。