カゴミル 鹿児島の今のニュースを、まとめて。

← 一覧
徳之島・戦艦大和慰霊祭 悲劇を語り継ぐ「平和への誓い」  開催日変更・2部構成で次世代へ 演奏会とF―15デモ飛行も 鹿児島県
イベント 奄美新聞 👁 5

徳之島・戦艦大和慰霊祭 悲劇を語り継ぐ「平和への誓い」  開催日変更・2部構成で次世代へ 演奏会とF―15デモ飛行も 鹿児島県

📰 全文
 【鹿児島県・徳之島】 太平洋戦争末期の「天一号作戦」で散った戦艦大和をはじめとする特攻艦隊の犠牲者を悼む、第59回「戦艦大和を旗艦とする特攻艦隊戦没将士慰霊祭」(同実行委員会主催)が12日、伊仙町犬田布岬の慰霊塔前で執り行われた。今年は、若い世代への継承を目的として、例年の命日(4月7日)から初の日曜日開催を試行。第2部では、自衛隊の演奏会や戦闘機デモ飛行も盛り込んだ「平和祈念イベント」的要素に一新。延べ約350人の来場者が恒久平和への誓いを新たにした。

 午前10時半からの式典には、関係者や住民ら約100人が参列。伊仙町の伊田正則町長は慰霊のことばの中で、「現在の平和な日々は尊い犠牲の上に築かれたもの。戦争の悲惨さと平和の尊さを子どもたちに伝え、未来へと継承していく」と決意を述べた。

 また、航空自衛隊第9航空団(那覇基地)の霜田豊栄司令は、ウクライナやイランなど緊迫する国際情勢や南西諸島周辺の安全保障環境に触れつつ、「先人たちの遺志を受け継ぎ、国防を担う」と強調した。

 午後からの第2部では、引き続き慰霊塔前の芝生広場で「平和祈念イベント」。地元西犬田布婦人会の慰霊の舞い「あぁ犬田布岬」や島唄(實夏三さん・富育美さん)が披露される中、空自南西航空音楽隊(豊浦裕基隊長・派遣隊員約25人)による野外演奏会が行われた。

 ハイライトとなったのは午後2時過ぎ。那覇基地から飛来したF―15戦闘機4機が慰霊塔上空をデモ飛行し、会場からは大きな歓声が上がった。同慰霊祭での自衛隊機の協力は2022年以来4年ぶり。

 一時帰省中に訪れた70代の男性は「世界最大の戦艦大和の悲劇を忘れず、平和を後世に伝えることは大切だ」と感慨深げに語った。

 【戦艦大和慰霊塔と天一号作戦】1945年4月7日、沖縄戦線へ向かう海上特攻の途上、戦艦大和を含む旧日本海軍の第二艦隊(10隻)は米軍機の猛攻を受け、うち大和、矢矧(やはぎ)など計6隻が沈没、4044人が犠牲となった。1968年、遺族や元乗組員らの全国募金運動で当時沈没地点に最も近いとされた徳之島・犬田布岬に慰霊塔が建立され、2度の修復工事を経て現在は「平和希求のシンボル」として親しまれている。