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県警が「事件にならない」と一時不受理…交際女性ら3人から計6000万円をだまし取った男に懲役6年10月 鹿児島地裁
事件・事故 南日本新聞 👁 3

県警が「事件にならない」と一時不受理…交際女性ら3人から計6000万円をだまし取った男に懲役6年10月 鹿児島地裁

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 銀行員を装い、交際相手の女性ら3人から現金約6000万円をだまし取り、うち2人にけがを負わせたとして、詐欺と傷害の罪に問われた本籍鹿児島市、住所不定、無職の男(58)の判決公判が15日、鹿児島地裁であり、小泉満理子裁判長は懲役6年10月(求刑同7年)を言い渡した。傷害の一部は暴行罪にとどまるとしたが、詐欺罪19件はいずれも認定。「被害額は膨大で手口は極めて悪質。刑事責任は重く、相当期間の実刑は免れない」と結論付けた。

 弁護側は詐欺19件のうち、交際相手を通じて知人をだましたとされる2件(計800万円)について「指示していない」と否認。傷害罪は無罪を主張していた。

 小泉裁判長は判決理由で、詐欺に関して「被告の提案や指示で預金を促した」とする交際相手の証言は、口座の記録やLINE(ライン)の履歴といった客観証拠と整合し「信用できる」と説明。被告が主導したと認めた。

 2人に対する傷害罪では、うち1人の負傷は被告の行為によるものか「合理的な疑いがある」とし、暴行罪にとどまると判断。もう1人は傷害罪と認定した。

 判決によると、被告は2017年11月から22年3月までの間、銀行員になりすまし、女性3人から現金計約6000万円を詐取。22年8月には金の返済を話していた2人に突き飛ばすなどの暴行を加え、うち1人に2週間のけがを負わせた。



 女性3人から現金約6000万円をだまし取った詐欺事件は、県警が当初、被害女性の訴えを受理せず「受け渋り」をした経緯がある。詐欺被害に遭い、実刑判決の言い渡しを見届けた女性は「県警は重く受け止めて」と訴えた。

 2人目の被害者だった女性は22年、鹿児島南署に詐欺被害を申告したが、同署は不受理とした。女性によると、担当した男性警察官は「男女間の貸し借りだ」「事件にならない」と相手にしなかったという。後日、改めて相談した姶良署が捜査し逮捕した。

 女性から苦情を受けた県公安委は南署の対応を「記録の正確性を欠いた」などとして、被害相談者に誠実に対応するよう県警を指導。県警は、事実と異なる苦情処理をした虚偽公文書作成の疑いで、担当した男性警察官を書類送検し、関わった職員11人を所属長訓戒などとした。送検された警察官はその後不起訴となった。

 被害を訴えた女性は公判の傍聴を続けていた。判決後の取材に「詐欺の相談に行ったが相手にされず、警察官に『債務不履行』と突き返された。実刑となったことを県警は重く受け止めてほしい」と語った。