「責任を感じて休業したわけではない」現場施設「かれい川の湯」が明かした“両親からの言葉”と、風評被害に苦悩した2週間《鹿児島5歳男児行方不明》
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鹿児島県霧島市の温泉施設「かれい川の湯」で、家族旅行で訪れていた熊本県八代市の保育園児・田中嶺臣(れお)ちゃん(5)が行方不明になってから約2週間が経過した。天降川周辺での懸命な捜索が続く中、地元では手掛かりの少なさから捜索の限界を感じる声も聞かれ始めていることは前編で報じた通りだ。しかし、両親は決して諦めることなく、現在も毎日現地にとどまり必死の捜索を続けている。【前後編の後編。前編から読む】
そんな中、現場となった「かれい川の湯」が7月1日に営業を再開した。一部では「施設に問題があったから休業していたのではないか」という憶測も飛んでいたが、NEWSポストセブン取材班が施設スタッフに話を聞くと、この2週間の知られざる苦悩と、"休業の真相"が明らかになった。
同施設のスタッフが"休業のワケ"について口を開く。
「6月23日から休業したのは、あくまでも警察や消防に捜索拠点としてロビーやトイレをお貸しするためでした。事案が起きてしまい、その責任を感じて休業していたということではありません」(施設スタッフ、以下同)
警察の捜索に全面協力するための休業だったが、事態は思わぬ方向へ波及していく。ネット社会特有の"二次被害"が施設を襲ったのだ。
「事案発生後、SNSや電話、あるいは直接『施設に問題があったんだろ』と心ない言葉をぶつけられるなどの風評被害がありました。さらにはユーチューバーや見物人が川沿いに集まってくることもあり、我々としてもかなり(精神的に)落ち込みましたね。しかし、警察や消防の立ち入り検査では『当施設に過失はない』と明確に判断されていますので、その点だけはどうかご理解いただきたいです」
現場施設に対して、両親はどのような感情を抱いているのか。スタッフは、警察との立ち会い時に一度だけ両親と対面した際の出来事を明かしてくれた。
「一度お会いした時、ご両親から『この度はご迷惑をおかけしました』という言葉を言われました。我々の事を責めるということは一切ありませんでした。その後もご両親を見かけることはありましたが、会話はしておりません」
我が子を失い、深い悲しみと焦燥の最中にありながら、現場への配慮を忘れなかった両親。現在も、両親は警察とともに捜索を続けているという。
異例の事態に巻き込まれ、風評被害にも苦しんだ同施設側。取材の最後に、現在の心境を問われたスタッフは、絞り出すように苦しい胸の内を吐露した。
「こういった行方不明の事案は当施設では初めてのことなので、マスコミの方に『今のお気持ちは?』と聞かれるのですが……私どもとしましても、感情をどう表現していいのかわからないというのがいちばんの本音です。とにかく、一日も早く見つかることを祈っています」
心ない野次馬や誹謗中傷が飛び交うネットの喧騒をよそに、現地では今この瞬間も、両親の懸命の捜索が続いている──。
(了。前編から読む)