カゴミル 鹿児島の今のニュースを、まとめて。

← 一覧
ノロ祭祀道具など大和村へ戻る 収蔵施設整備で奄美市から移管
政治 南海日日新聞 👁 1

ノロ祭祀道具など大和村へ戻る 収蔵施設整備で奄美市から移管

📰 全文
 鹿児島県奄美市の市立奄美博物館(貞洋子館長)に収蔵されている大和村の歴史民俗資料について同市は、その一部を同村へ移管することを決めた。移管するのはノロの祭祀(さいし)道具や薩摩藩関係の古文書など7件。奄美市名瀬の同博物館で29日に調印式があり、伊集院幼村長は「資料を活用し、責任を持って村の歴史、文化を次世代に継承していきたい」と述べた。

 委託される資料は大和村内の7家からそれぞれ奄美市へ寄託・寄贈されたもの。大和村にはこれまで歴史的資料を管理・保管する施設がなかったが、2025年に旧今里中学校校舎を活用し、空調設備を備えた収蔵施設を整備したことから、奄美市へ移管を希望し実現した。

 ノロは琉球王府の任命を受け各地に派遣されて祭祀を担った女性神官で、奄美では薩摩藩支配下となる16世紀以前に導入された。移管されるノロ関連資料は「玉ハベラ」と呼ばれるビーズ製の装身具や勾玉(まがたま)、それらを収めている15世紀後半ごろの琉球漆器など。古文書は幕末の薩摩藩の行政統治に関するものが中心という。

 大和村教育委員会の高梨修学芸員は「ノロの祭祀道具でも特に玉ハベラが完全な状態で残っていることは珍しい。いずれも琉球王朝と薩摩藩の統治を受けた奄美群島の歴史について理解を深める貴重な資料だ」と評価した。

 調印式には奄美市の安田壮平市長と向美芳教育長、大和村の伊集院村長と中山恭平教育長が出席。安田市長は「大和村の歴史を伝える資料が村へ戻ると思うと感慨深い。奄美群島固有の歴史を多くの人に伝える機会になれば」と期待した。