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審判は絶対…じゃなくなる!?――夏の甲子園にビデオ検証導入 中断は試合に影響する? 利点は何? 地方への波及は? 鹿児島の関係者は注目
スポーツ 南日本新聞 👁 4

審判は絶対…じゃなくなる!?――夏の甲子園にビデオ検証導入 中断は試合に影響する? 利点は何? 地方への波及は? 鹿児島の関係者は注目

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 第108回全国高校野球選手権大会(8月5日開幕・甲子園球場)で、判定を映像で確認するビデオ検証が導入される。「審判が絶対」とされてきた高校スポーツで、大きなルール改正だ。甲子園の独特の雰囲気を知る指導者は「検証による中断自体が試合に影響する」と読む。地方大会に波及する可能性もあり、高校野球関係者は注目している。

 日本高校野球連盟は2024年からビデオ検証を検討してきた。「審判員へのリスペクト」を大前提とし、クロスプレーの判定など各チームの監督が9イニングに1度要求できる。覆った場合はもう一度だけ求めることが可能で、延長戦は権利が1回追加される。

 1球ごとに駆け引きのある野球は「間」が重要とされる。昨年まで3年連続で夏の甲子園に出場する神村学園の小田大介監督(43)は「(検証を境に)雰囲気と流れが一気に変わる可能性がある」と、検証自体が試合を決める“プレー”になり得ると指摘。「正直未知の世界。経験しないと分からない」と語る。

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 7月4日開幕する鹿児島大会は、ボランティアに近い審判員の熱意によって支えられる。球審1人、塁審3人の4人制で1試合を担当する。正確なジャッジに向け、年3回の講習会を実施するなど技術向上を図っている。

 導入に中立の立場という県野球審判協会の藤元真一審判長(71)は「責任を持って取り組んでいる中、判定が覆ることをよく思わない人もいるだろう」と代弁。一方で「より正しい判定につながることは選手のためになる」と理解を示す。

 地方大会での導入を求める声もある。ただ実施となればカメラなど多くの機材が必要となる。会場が複数の場合、各球場に整備が求められる。今夏の甲子園の運用では、委託した中継局の映像を使用しグラウンドとは別に、検証するための審判が待機する。県高野連の山内昭人理事長(54)は「人員やカメラの台数を考えると地方での導入は難しいのでは」と推察する。

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 判定の精度向上と公平性を保つことを目的に、テクノロジーで審判を補助する動きが広がる。プロ野球では18年から映像による検証を要求できる「リクエスト」制度が始まった。大学野球でも25年に東京六大学、仙台六大学がビデオ検証を先駆けて実施。今年6月上旬の全日本大学選手権でも正式導入された。

 鹿児島大会の会場となる鹿児島市の平和リース、SuMIzei PARK(鴨池市民)の両球場にカメラは設置されていない。プロ野球では昨季までリプレー検証の際、テレビ中継の映像を使っていた。鹿児島放送(KKB)によると、今夏は平和リース6台、SuMIzei4台での中継を予定する。藤元審判長は「カメラの台数が限られた中でもモニター室などを準備すればできないわけではない。実施するとなれば審判協会もしっかり協力していく」と話す。

 審判の判定を巡っては繰り返し映像が流され交流サイト(SNS)で炎上する問題もあり、ビデオ検証が進む背景には、大会を支える審判員が誹謗(ひぼう)中傷にさらされるリスクを減らす狙いもある。高校スポーツの現場に、時代の流れともいえるハイテク化が進むのか。今夏の甲子園での成果が鍵となりそうだ。