《霧島・5歳男児行方不明》「両親のあの憔悴が演技だなんてあり得ない」地元関係者が否定するネットの“心ない噂”と、線状降水帯に阻まれる捜索の現状
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鹿児島県霧島市の名湯として知られる温泉施設「かれい川の湯」で、家族と訪れていた熊本県在住の5歳男児が6月21日に行方不明となってから数日が経過した。SNSなどを中心にさまざまな憶測が飛び交っているが、両親と話したという人物はこう語った。「変な話、京都の事件があったので"そういう噂"をする人も一部いますよね。私はご両親とも話をしましたが、相当憔悴しきっていましたよ。行方不明直後から今日まで警察と一緒に一生懸命血眼になって探していらした。それが演技だなんて……そんなのあり得ないと思います」
発生から数日が経過したが、警察や消防による懸命な捜索が続いている。しかし非情にも現地では天候が悪化。近隣施設の関係者は、現在の状況をこう語った。
「6月21日に行方不明になって数日、正直諦めムードになっています。というのも、昨日は線状降水帯の予報が出て、避難指示レベル4が発令されていた。現場となった天降川は、普段は水深1メートルくらいの穏やかな川で、上流に水力発電所があります。水力発電の関係で止水したり放水したりするので、基本的には遊泳禁止で、訪れるのは鮎釣りをする人くらい。でも今は水深が6メートルにも達し、恐ろしいほど増水しています。年に一度か二度あるかないかというレベルの増水で、この状況では警察や消防も捜索を断念せざるを得ませんね……」
警察は窓から外へ出て川へ転落した可能性を視野に捜索を続けているが、現場を知る人間からすると、そのルートには不自然な点が多いという。前出の近隣施設関係者は、現場の構造上の疑問点を指摘する。
「私は以前、工事の関係で『かれい川の湯』さんに入ったことがあります。今回の事故が起きた部屋は断定できませんが、内風呂と露天風呂が併設されたリーズナブルな部屋だと思われます。内風呂には小さな窓が一つあるだけの頑丈な造りです。川のせせらぎが聞こえる程度で、露天風呂から川は見えません。
確かにその窓からは子どもでも大人でも外に出ることは可能です。しかし、出たとしても、川べりに行くまでには8メートルほど歩かなければならず、その間には多くの茂みがあり、ヘビだっています。そんな場所に、自ら足を伸ばそうなんて大変なことですし、しかも裸のままで向かうなんてあり得ない。大人だとしても普通は行かない場所ですよ……」
川へ向かっていないとすれば、男児はどこへ消えたのか。
「スタッフが当初探した駐車場や倉庫などへ行くには、あの窓からは行けません。必ず脱衣場からロビーに出るはずなんです。ただ、一人で裸の子どもが歩いていたら、絶対にスタッフが保護しますし、防犯カメラにも映っているはずですよね。
だから、川じゃなかったらもう、『神隠し』としか言いようがない。それくらい不可解な事故です。川の捜索も、今日が線状降水帯の影響で厳しいので、昨日までが勝負だということで本腰を入れていましたが、まったく見つからず。川に入ってすでにその先に流されてしまったのか……」
ネット上では事件性を疑う声も散見されるが、現場の環境上、第三者の介入は極めて困難だという。
「誘拐もあり得ない。というのも、こちらの施設は反対側の山から盗撮されやすいという話があって、木を植えたりして外から見えないよう入念に対策しているんです。もし施設側の川べりから風呂をのぞこうと歩いていたら、川沿いにはたくさん露天風呂が並んでいるので、すぐに誰かに見つかり通報されます。そんな状況なので川べりには防犯カメラはなかったんじゃないかな。もしあれば今回の男の子の動きも分かったかもしれません……」
この地域は、古くから多くの人々に愛されてきた由緒ある温泉地だ。それだけに、今回の事態は地元に暗い影を落としている。
「この地区は昔から湯治の場所として有名で、坂本龍馬が新婚旅行で訪れたと言われているぐらい良質の温泉が多いんです。安いところでは150円くらいで入湯できる風呂もあり、人気のスポットなんですが、奇跡的にこれまでお風呂での事故などは一切なかったんですよ。それが今回の事故で警察、消防、マスコミと全国的に大騒ぎになって、本当にびっくりしています。
『かれい川の湯』さんは、この辺りでは三大施設の湯と言われるくらい有名で素晴らしい温泉施設です。過去に事故などは一切なかったと聞いています。全室源泉かけ流しの湯で、家族風呂がリーズナブルに利用できることもあり、地元だけでなく県外からの利用者も多くいらっしゃいます。
現在のオーナーさんは50代の男性です。今回は店側に落ち度などはないので、少し動揺しているものの、毅然とした対応をされているようです。ただ、事故の日の夕方から休業しており、このまま閉業してしまうのではと心配しています。本当に素晴らしい施設なので、営業は続けて欲しい。とにかく、早く見つかることを祈っています」
連日の雨に打たれる天降川の濁流を前に、関係者たちの切実な祈りは続く。わずかな手がかりを求めて、過酷な状況下での捜索活動は明日も再開される見込みである。