「激動の時代を乗り越える礎に」…鹿児島県内29漁協が統合、JFかごしま設立 経営基盤強化を図る 正準組合員7300人
📰 全文
鹿児島県内の全41漁協のうち、29漁協を一つに集約する「鹿児島県漁業協同組合(JFかごしま)」の設立記念式典が1日、鹿児島市のホテルであった。組合員減少や高齢化、海洋環境の変化といった課題を受け、経営基盤を強化する狙い。漁業者や行政職員ら約60人が出席し、新たな船出に「県内漁業を守り続けていく」と決意を固めた。JFかごしまは、運営にあたる県漁業協同組合連合会(県漁連)が進めてきた「県1漁協」構想の節目として設立。正組合員数は約2300人、準組合員数は約5000人。県漁連が本所、各地の単一漁協は支所となり、現行の組合長は支所の運営委員長に就く。29漁協の2024年度の販売事業取扱額を合算すると、400億円超の規模となる。
式典では、全国漁業協同組合連合会の坂本雅信会長(67)が「社会情勢が変化する中、激動の時代を乗り越える礎となる」と祝辞。組合長に就いた県漁連の市田恵八朗会長(65)は「組織の強化で流通、販売力を高め、広域的な資源管理を推進し、魅力ある漁業を次世代につなぐ」と述べた。
正・準合わせ組合員約100人が加入する谷山漁協(鹿児島市)の横山幸二組合長(66)は「高齢化問題もあり、組織が大きくなると安心感がある。情報共有もしやすいので、うまく活用したい」と話した。
今後、半年以内をめどに県漁連の機能を包括承継し、JFかごしまへ一本化する。当面は各支所の連携強化や組合員の所得向上、内部規定などの整備にあたる。加入を見送った12漁協が合流する可能性も残る。
県1漁協を巡っては、1999年に合併に向け基本計画を策定したが、各漁協の財務格差などが障壁となり合意形成を図ってきた。昨年11月中旬に各漁協で臨時総会を開き、うち29漁協で合併を承認した。