温泉施設で5歳男児が行方不明 両親に取材 「3分間」に何が起きたのか【鹿児島】
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鹿児島県霧島市の温泉施設で、熊本県八代市の保育園児・田中嶺臣ちゃん(5歳)が行方不明になってから、3日目を迎えた。「お風呂が大好きで、いつも最後まで入っていたい性格だった」——そう語る両親は23日、取材に応じ、あの日の3分間に何が起きたかを明かした。6月21日、嶺臣ちゃん一家は鹿児島市の平川動物公園を訪れていた。熊本県へ帰る前に汗を流そうと立ち寄ったのが、霧島市隼人町嘉例川にある温泉施設「かれい川の湯」だった。
家族湯に入ったのは両親と嶺臣ちゃん、そして2歳の弟の4人。浴室の窓と網戸は開けた状態だったという。
入浴を終えた母親が先に弟を連れて脱衣所へ上がり、続いて父親も浴室を出た。嶺臣ちゃんはいつものように、一人残って湯につかっていた。
脱衣所で服を着終えた父親が、嶺臣ちゃんをあがらせようと浴室のドアを開けようとすると、中から鍵がかかっていた。硬貨で鍵を解除して浴室に入ると、すでに嶺臣ちゃんの姿はなかった。
父親が目を離していたのは、わずか3分ほどのことだった。
露天風呂への扉は重く、子どもが開けるのは難しいと判断した父親は、開いていた窓から外をのぞいた。窓の外、すぐ下には高さ約50センチの室外機があり、施設の関係者によると、窓から外の敷地までの高さは約1.5メートル。「すぐ下には室外機があった。降りることができたのではないか」と父親は語った。
家族湯から川までの距離は、木々が生い茂る敷地と護岸を合わせて約8メートル。嶺臣ちゃんが窓から外に出て川に落ちた可能性があると判断した父親は、自ら窓から飛び出し、川に入って下流の橋まで泳いで息子を探し続けた。しかし、嶺臣ちゃんは見つからなかった。
警察と消防は23日も朝から約100人体制で、施設近くの川を中心に捜索を実施した。
午後には、現場より下流にある九州電力の水力発電所で、川の取水口をせき止めた上でダイバーが取水口周辺や水路の中を調べたが、嶺臣ちゃんは発見されなかった。また、県警のドローンも上空から捜索に加わった。
嶺臣ちゃんは身長約120センチ、黒髪で全裸の状態。23日午後4時半に当日の捜索は打ち切られ、24日も引き続き行方を捜すことになった。
行方不明から3日が経過した今も、手がかりとなるものは何も見つかっていない。両親は一刻も早い嶺臣ちゃんの発見を願っている。
楽しい家族旅行の帰り道、ほんの3分の間に起きた出来事が、一家の日常を一変させた。警察と消防は24日も捜索を継続し、嶺臣ちゃんの行方を追う。