「コスト負担を客に求めることは恥ずかしくない」…鹿児島銀行の新頭取は価格転嫁の支援に意欲 出向先で学んだ「相手の立場になる大切さ」
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■かお・鹿児島銀行頭取に就任した碇山浩美(いかりやま・ひろみ)さん「地域の発展なくして鹿児島銀行の存在価値なし」。多様化する鹿児島県内企業の課題に向き合う第1地銀の指揮を執る。「地域経済に貢献するため、企業への投資や新事業を模索する。本業の収益確保と両輪で動きたい」と強い決意を語る。
副頭取を務めた2年間は、決定事項を指示して回る役割だった。「指針を出し、行員に考えてもらうことが頭取の仕事。せっかちだから、口出ししないように気を付けないと」と笑う。
企業の価格転嫁は積極的に支援したい考えだ。専門知識を持つ行員を育成し、企業を後押しする。「コスト負担を客に求めることは恥ずかしいことではない。付加価値が高いものは自信を持って値上げしていい」
鹿銀として率先して取り組んできた、人工知能(AI)の活用やデジタルトランスフォーメーション(DX)での効率化は今後も重視する。行員が実体験することで、取引先への提案に生かせるとの思いからだ。ただ「経営の改善点を伝え、納得してもらう丁寧なやりとりは人にしかできない」と話す。
30代で出向先の株式上場を支援した。内情を熟知しなければ、社内体制の整備や書類作成は進まない。「銀行目線だけではうまくいかない場面はある。相手の立場になる大切さを学んだ」。揺るぎない信念となった。
仕事を家庭に持ち込まないよう気を配る。休日はスポーツ観戦やゴルフに出かける。薩摩川内市出身。鹿児島市に妻と暮らす63歳。