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「道路がキャンバスに」鹿児島・下伊敷で子どもが描くチョークアート 地域と学生が共催
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「道路がキャンバスに」鹿児島・下伊敷で子どもが描くチョークアート 地域と学生が共催

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かつて「栄門」と呼ばれ、店が建ち並んでいた鹿児島市下伊敷1丁目。約40年前のにぎわいを取り戻そうと、住民の有志と地域の学生たちが力を合わせて手作りのイベントを開いた。普段は車が行き交う市道が歩行者天国となり、子どもたちは道路いっぱいにチョークで絵を描き、訪れた人は「道路の中にいると特別な感じ」と目を輝かせた。

5月10日、鹿児島市下伊敷1丁目の国道3号線に面した市道玉江線の約50メートルの区間が、歩行者天国として開放された。「玉江みちばた広場」と名付けられたこのイベントは初開催。普段は車が通るアスファルトの上に14の出店が並び、ステージイベントも行われ、多くの人でにぎわいを見せた。

このエリアは約40年前、商店が立ち並ぶ活気ある街として知られていた。しかし人口減少や高齢化が進むなかで、かつてのにぎわいは失われつつある。そこで地域住民の有志が集まり、「もう一度この場所を元気にしたい」という思いでイベントを企画した。

歩行者天国ならではのイベントとして特に目を引いたのが、チョークアートだ。普段は絶対にできない「道路への落書き」を、子どもたちは思い思いに楽しんだ。

「道路にお絵かき、初めて。楽しい」

広いアスファルトをキャンバスに見立て、カラフルなチョークで絵を描く子どもたちの顔には笑顔があふれていた。

また、この日は母の日。ある出店では子どもたちが折り紙の花を手作りしていた。小学4年生の子どもに話を聞くと、「ママにあげる。母の日だから」と照れくさそうに答えてくれた。歩行者天国という非日常の空間が、家族の温かい記念日とも重なった一日となった。

開催場所の近くには小学校から大学まで、さまざまな教育施設が集まっている。そのためイベントには地域の学生たちも積極的に参加し、単なるお祭りを超えた「学べる場所」としての側面も生まれた。

鹿児島国際大学看護学部の学生たちは、健康相談として血圧測定を実施。地域の人々と直接ふれあいながら、学んだ知識を実践の場で生かした。

「健康についてお話できたのは、学校で学んだことが生かされたかな」



血圧を測ってもらった訪れた人は、「テンション上がっています。血圧も上がっています。若い人が来ると地域に元気が出て、いいんじゃないでしょうか」と笑いながら話した。

カフェを運営したのは、鹿児島女子高校と伊敷中学校の生徒たちだ。メニューとして提供したのは、フライドポテトにアイスを乗せた「大学芋風ポテト」。生徒たちが自分たちで考案したオリジナルメニューである。

「みんなが食べたいのどんなだろうと考えたけど、自分たちも食べたいのが(よいよねって)。好きな物を詰め込んだ」

地域の方々と直接かかわる機会はふだんほとんどないという生徒たちにとって、この日は新鮮な経験となったようだ。「地域の方に普段触れ合うことがないので、関われるのがすごい新鮮」と目を輝かせた。

訪れた人からは、他の地域の祭りとは異なる印象を持ったという声も聞かれた。

「(他の祭りは)子どもたちが参加して楽しむ感じだけど、玉江みちばた広場は学生が関わるから、学べる場所でもあると思った」

住民の有志と学生たちが一体となって作り上げたこのイベントは、単なるにぎわい創出にとどまらず、世代を超えた交流と学びの場として機能した。かつて「栄門」と呼ばれたこの街が、新しい形でその活気を取り戻しつつある。初回開催となった今回の成功が、地域の継続的なつながりへとつながっていくことが期待される。