鹿児島県 奄美デーに出身者300人集い観戦 則副市長が始球式 セレモニーでは大島紬あでやかに
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【東京】奄美市は4日、プロ野球の横浜DeNAベイスターズの本拠地、神奈川・横浜スタジアム(広島東洋カープとの第6回戦)で恒例の「奄美デー」を開催した。奄美からやって来た参加者と在住の出身者合わせ、約300人が満員(3万3588人)の大観衆に交じって熱戦を見守った。平年より9日早く梅雨入りした奄美地方と打って変わって、横浜地方は晴天に。試合前のセレモニーでは、喜界島出身の唄者・牧岡奈美さん(42)と「紬美人」で瀬戸内町出身の宮之原萌音さん(29)があでやかな大島紬で市公認キャラクター「コクトくん」と登場。ベイスターズの九鬼隆平捕手、カープの矢野雅哉内野手に、それぞれ花束を贈呈した。
続いて則敏光副市長(70)が始球式へ。「市制20周年と世界遺産登録5周年を記念する」の思いを込めて、渾身(こんしん)の白球を投じた。かつて強豪の市役所野球部で外野手として活躍したダイナミックなフォームから、ノーバウンドでキャッチャーミットを鳴らした。則副市長は「奄美市の人口に匹敵する大観衆にPRできました」と満足気にマウンドを振り返った。
球場敷地内では特製うちわ1万5000枚のほか、市職員によるふるさと納税パンフレット配布など、奄美の情報が紹介されていた。そんななか「奄美への募金ですか」とある女性が声を掛けてきた。藤沢市在住の小泉りくさん(34)だ。22歳の時「一人旅で訪れた奄美で人の優しさに触れ、大感動。以来30回以上訪れています」という。偶然、家族6人で訪れたスタジアムで、風になびく奄美ののぼりを発見。前出の質問となったらしい。「300人も出身者が集うとはすごいですね」と目を丸くした小泉さんは「今日は両方を応援します」と笑顔でスタンドへ消えた。
時より「世界遺産登録5周年奄美デー」と大型スクリーンで映し出された試合は、初回に満塁弾を奪われるも大声援を受けたベイスターズが、たちまち逆転。11対8で勝利し、スタンドを沸騰させた。
共に大洋ホエールズからのファンだという友人(小島利之さん)と観戦した抗がん剤治療中の市川健一さん(逗子市在住=68)は「奄美デーでパワーをもらいましたよ。来年も元気に参加したいね」と話した。驚きや興奮、心の支えを生んだ「奄美デー」。ベイスターズの奄美市でのキャンプを機に開催され、今回で14度のドラマを重ねている。