鹿児島県 闇にうごめく奄美の妖怪46点 ケンムン、イマジョ、チュダマなど 蘇祢切也さん個展、7日まで
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奄美群島の怪異世界を描いた個展「蘇祢切也展」が2日、奄美市名瀬のアマホームPLAZA2階で始まった。地域に伝わる妖怪や怪奇現象を描いたイラスト46点が展示。島々にうごめく闇の一端が垣間見える。7日まで。蘇祢さんは瀬戸内町出身のイラストレーター。東京の雑誌出版社で、釣り漫画『10倍釣れるバッシング』など2冊を刊行。2015年頃に帰郷し、瀬戸内町立図書館・郷土館に勤める傍ら、大好きな妖怪や幽霊の絵を描いてきた。
イラストは、2025年9月に出版した同館長で民俗学者の町健次郎さん著『奄美妖怪考』(笠間書院)の挿絵として描いた。島に伝わる怪異=ムン(ムヌ)を集めた書籍で、その中でも気に入ったイラストに彩色を加えて展示した。
会場では、ケンムンやイマジョ、チュダマ(人玉)など、奄美群島各地に伝わる妖怪のイラストが多彩に並んだ。書籍の挿絵を描くきっかけとなった股をくぐられると高熱にたたられるという作品「耳切れ豚」も展示。同町出身の漫画家・伊藤暢浩氏と協働で描いた「なぜ、ガジュマルに棲むのか」は、漫画家・水木しげる氏を想起させる描写で存在感を放っている。
4日は、町さんとのサイン会を実施。町さんは「描いた本人の目にこう映っていたのか改めて感じることができる」と話していた。
蘇祢さんは「文章の世界を飛び出して、カラーになった奄美群島の妖怪たち」と述べて、「水木しげるに憧れ近づこうと描いた作品。広がる世界観を楽しんで」と呼び掛けている。
開館時間は午前10時~午後6時(最終日は午後5時まで)。入場無料となっている。